DAYDREAM

白日夢を徒然なるままに

iMac+Audirvana Plusでハイレゾ音源を楽しむ

遂に先日永続ライセンス購入したAudirvana PlusとDACのUDAC32Rの本領を発揮させる時がやって来ました。

 

それはやっとハイレゾ音源を買ってもいいかな、と思わせる音源が現れたからなのですが、それがこれ。

 

www.e-onkyo.com

 

この前のエントリでこのサントラの感想書いてますが、ただのアニメのサントラと思われると困ります。吹奏楽ですよ、吹奏楽

 

本当のことを言うとCDをamazonで予約していたのですが、発売日に届かずいわゆるkonozamaを喰らってしまったので待ちきれず「えいやっ!」と発売当日にonkyoのサイトでハイレゾ音源をダウンロード購入。

 

結局このサントラをCDとハイレゾ音源(FLAC 24bit/96kHz)で両方持つことになってしまうことに。なんだか発売元のランティスにとって良いお客さんになってしまったですよ。

 

で、せっかくなので両方の音源を比べてみようかなと。

 

ちなみにCDの方はiTunesApple Lossless(ALAC)でエンコードした音源をAudirvana Plusで再生した音で比較してます。

 

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結局「おもいでミュージック」のハイレゾ版も買っちまった。。 

 

■再生環境

Mac : iMac(Late 2015)

Player : Audirvana Plus 2.6.4

DAC/HPA : RASTEME UDAC32R

Headphone : AKG K712 PRO (C200 recabled)

Apple Losslessは16bit/44.1kHz FLACは24bit/96kHzの音源

 

ハイレゾの良いところ】

・解像度が高く音の抜けが非常に良い。特にトランペットやフルート、オーボエ、シンバルなどの音のきらびやかさは明らかにハイレゾの方が良い

・音がシルキー。ハイレゾ音源の方は例えばユーフォニアムのようなふわっとした感じの音を出す楽器でも、CD音源より滑らかでギュッと密度のある音で再生される

・全体的に音に余韻がある。また、「空間に音が拡散している」といった空気感を強く感じる。

 

ハイレゾの悪いところ】

・ファイルサイズがかなりでかい。Apple Losslessで38.6MBの曲がFLACだと141.2MBと4倍近く大きい。ちなみにAAC 256kbpsだと8.7MBの模様

・再生環境に金が掛かる。Macだと有料のアプリが必要だしCDよりも音源が高価。ハイレゾ対応DAC必須かつ違いの分かるそれなりに良いスピーカーもしくはヘッドフォンも必要

・外に持ち出したい場合も面倒。iPhoneiPod等では単独でハイレゾ再生出来ないので、ハイレゾ対応のポータブルアンプ(ポタアン)もしくはハイレゾ再生に対応したプレイヤー(ONKYO DP-X1等)が必要になる。

 

 

うん、違いますね。CDとハイレゾでは音が違う。

 

もう単純な音質云々と言うよりも、音のある空間を緻密に再現するといった感じで再生音のレベルが違いますね。「さすがハイレゾ」と言わざるを得ません。

 

では、CDやApple LosslessのようなCD音質並の音源や圧縮音源のAACはダメなのかというと、全くそうは思わず「家のオーディオスピーカーの前で正座して音楽を聴く」状況でも無ければハイレゾもCDもあまり変わりは無いというのも正直な感想です。

 

まだハードルが高すぎるんですよ、ハイレゾ再生は。現状、利便性やコストと得られるものを比較するとハイレゾはまだ一部の人の趣味的な部分が大きくて、急いで導入するほどのものでも無いかなと。

 

現にハイレゾ音源聴くのは家で音楽鑑賞するときだけで、普段iTunesiPhoneに入れて気軽に聞いているのはCDからエンコードしたApple Losslessの方ですから。かさばるハイレゾ対応のポタアンや高価なハイレゾ対応再生プレイヤーを買うほどメリットは感じていません。

 

とは言え、しばらくすればハイレゾ対応機器が増えていくことで、今主流のMP3やAACに取って代わる音源フォーマットに間違いなくなっていくでしょう。その予兆を今回体験させて頂いたという感じです。

 

<2017/4/4追記>

こんな記事を発見

av.watch.impress.co.jp

 

なるほどね。CDとハイレゾではマスタリングの違いの方が大きいと言うことか。

 

<2017/8/26追記>

結局、しばらくしてハイレゾ再生はしなくなっちゃいましたね。Apple Lossless+iTunesでの再生で満足しちゃってます。ハイレゾ音源は少ないし、管理面倒くさいしでどうでも良くなった感じです。

おんがくエンドレス

一通り聴いた。

 

 

これ途中からアニメのサントラだって忘れて聴き入っちゃいますね。CDの2枚目と3枚目は完全に吹奏楽曲のコンピレーションアルバムですよ。いや、それが凄く良いのだけど。

 

個人的には「ダッタン人の踊り」「宝島」「響け!ユーフォニアム」目当てでしたが、それ以外も本当に素晴らしい演奏で聞いていて全然飽きません。

 

というわけで、聴いて気になった吹奏楽曲の感想やら何やら書いていきたいと思います。

 

ダッタン人の踊り

 

うーん、これじゃ中学レベルとはいえ府大会で銀賞は致し方無しかな。これまた前後に当てつけのように全国レベルの高校の二曲、清良女子のチャイコの4番と大阪東照の曲があるからますます、、ねぇ。

 

この曲期待していたのでちゃんと普通に演奏したバージョンも欲しかったなぁ。関西大会で北宇治の前に明静工科が演奏してたからそのバージョンも収録して欲しかったかも。この南中は木管は良いんだけど金管が。。。てか、南中にはハープがいるんだ。

 

コンクール用に短くカットしたバージョンだけれど、全国金賞レベルの「ダッタン人の踊り」とは何なのか知りたい人はこれを聴きましょう。さすが習志野、圧巻!

 

 

■宝島

 

いい、凄く良い。特にバリサクソロ。

シエナや東京佼成の模範演奏より好きかも。

 

吹奏楽経験者なら誰しも一度は演奏したことがあるであろうポピュラーな曲ですから、劇中で使われた曲と言うことだけで無く、思い出補正が思いっきり掛かる人も多いのではと思いますね。えぇ、私のことですが。

 

でも、正しいこの曲の聴き方は「えきびるコンサート」の晴香を思い起こしながら聴くことですよね。私にとっては「ダッタン人」もそうなのですが、思い入れのある曲にさらにこのアニメのエピソードが付くと、また今までとは違った聴き方が出来て新鮮なんです。

 

アニメでは流れませんでしたが、このサントラではきっちりと例の金管のSoliも入ってますからトランペットやトロンボーン経験者も大満足でしょう。

 

プロヴァンスの風と三日月の舞

 

両曲とも「関西大会突破Ver.」と「全国大会銅賞Ver.」が入っているけど、関西と全国の間に一体何があったんだ?と思わせるこの差。いや、何があったのか知ってはいるんだけど。。。

 

「関西大会突破Ver.」は両方とも凄まじい気合いを感じますね。なんというか、挑戦者らしく失敗を恐れない突き抜けた演奏とでも言えば良いかな?

 

特に三日月の舞はホルンがかなり頑張っていて「沢田・加橋覚醒Ver.」と名付けても良い出来でしょう。滝先生も言っていたけどホルンが格好いい曲なので、ホルン隊の出来は非常に重要。(沢田・加橋 : Hrの1stと2ndを勤める三年生のこと)

 

あとトロンボーンの怒濤のアンサンブルもステキでした。三日月の舞の曲自体がハーモニーをぶ厚くとる曲じゃ無いからホルンやトロンボーンなどの中音域の楽器が頑張ると曲自体に厚みが出て良い感じになりますよね。

 

この三日月の舞が今までで一番好きな演奏だなー。

 

これはアニメ見ていたときには気がつかなかったので、嬉しい発見です。

 

それに比べ「全国大会銅賞Ver.」は全国大会ということで緊張でもしたのか、関西のと比べるとやや小さくまとまっちゃった演奏ですね。テンポも若干走り気味だし。まぁ、こりゃ全国じゃ銅ですかね。

 

それにしてもこういう違いをきっちり付けて演奏してくる洗足音大F.W.E.はすごいですね。

 

<追記>

後で解説読んだら関西突破Ver.にはプロ奏者入れてるとのこと。なるほどねー。

 

<2017/5/1追記>

おぉ、航空自衛隊中央音楽隊の「三日月の舞」凄い!

さすが外囿さんのいたところですねぇ。

 

響け!ユーフォニアム

 

全部で4種類のバージョンがCDに収められていますね。最終回のエンディングで流れた<Last Ver.>、合宿先であすかが吹いていた<朝もやVer.>、河原の土手で吹いていた<久美子と二人きりVer.>。

 

どれもアニメでは印象深いシーンだったので鮮明に覚えています。

 

が、しかし、今回のサントラでの目玉は吹奏楽編曲バージョである<Wind Orchestra Ver.>でしょう。

 

これ凄い名曲じゃ無いですか?!聴いてるだけで泣きそうになるんですけど。

 

自分がユーフォ現役の時だったら絶対定演で演奏してるレベル。でも、中間部のEuph.メッチャ難しそう。

 

ヤマハはこの曲とヴィヴァーチェ!吹奏楽編曲の2曲を今年のニューサウンズの新譜として絶対出版するように!全国100万のユーフォニアム奏者が待ってるはず。

 

三年生のユーフォ奏者は引退演奏でソロがある曲の選曲に結構困るから、まさにこの曲は最適だと思いますがどうでしょう。

 

 

というわけで、第二回の定演を早くやって欲しいと思う今日この頃

こんなにいい曲たくさん聴けて幸せだー

 

以上

2016年買って良かったもの

2016年に買って良かったものBEST5をまとめます。

 

★BEST5★

 

5位 無印良品 瀬戸内海の塩バスソルト

 

www.muji.net

 

我が家で無印良品の製品の中では今年一番のヒットだと思います。

 

この製品は5種類くらい香りがあるのですが、いくつか使ってみて上のリンクにある甘いフルーティーな香りに包まれる「グレープフルーツ」と柑橘系のさわやかな香りの「レモングラス」を愛用してます。

 

バスソルトなのでお湯が柔らかくなり、製品の色にお湯が濁ります。お風呂に入れるととてもくつろげるので、この冬お風呂でのマストアイテムになっています。

 

ただ、ちとお値段高めなので低価格化を希望。

 

 

4位 SONY MDR-1000X

 

daydream2006.hatenablog.com

 

ワイヤレスヘッドフォンはその利便性で一度使うともう戻れないと思います。さらにノイズキャンセリングが付いていれば、外出時などの野外で使用する際には絶大な威力を発揮してくれます。

 

ヘッドフォンジャックが廃止されたiPhone7とも相性が良く、音質も以前の製品とは違ってかなり良くなっているのでワイヤレス持っていない人はそろそろ検討しても良い時期ではないでしょうか。

 

その中でもMDR-1000XはSONY渾身のワイヤレスヘッドフォンと言っても良く、人気のBOSE Quiet Comfort 35と互角以上に渡り合える製品です。

 

音質はこの手の製品では最高峰でしょうし、ノイズキャンセリングの性能も相当高いです。出来ればもう少しコンパクトになっていれば良かったですけどね。

 

 

3位 Apple iPhone7

 

daydream2006.hatenablog.com

 

3位にiPhone7を挙げた最大の理由はFelicaの採用があったからです。

 

これで今までカード類で持っていた電子マネー系がここにまとめられるようになったので最近は本当に財布を持ち歩かなくなりました。生活が変わるとはまさにこのことかと。

 

特にSuicaとiDをApple Payに入れておくことで、首都圏に住んでいれば交通費精算は言わずもがな、自販機からコンビニ、カフェ、スーパーの買い物までほぼ全てに使えるのでこれだけで生活可能レベルです。

 

さらに一歩進めて、カードの明細や口座などをWebサービスの家計簿と連動させています。これで面倒だった家計管理も自動でかなり細かいところまで分析できるようになりムダを抑えられるので良い感じです。

 

 

2位 EVERLANE カシミヤセーター

 

www.everlane.com

 

 最近、そのユニークな製品情報の公開で話題になっている米国のアパレル企業Everlane。製品の製作コストや利益まで開示しているだけでは無く、生産工場などのファクトリーの情報もきちんと詳細にわたり公開されています。

 

製品そのものはシンプルで飽きの来ないベーシックなモノが多く、価格の割に品質も高いです。また余計な装飾が一切無く他の服との合わせやすさもポイント。衣料だけでは無くバックなども評価が高いです。

 

「それならユニクロと同じじゃん」と言われそうですが、Everlaneの方はデザインや色使いがやや大人の印象を受けます。

 

通常は米国とその周辺へのネット通販しかしていないのですが、たまに日本などその他の国にも配送してくれるチャンスがあります。

 

www.everlane.com

 

その時に買ったのがこの100$のカシミヤセーターですが、とても暖かく手触りも良いモンゴルカシミヤ使用とコスパ最高でした。この冬手放せそうに無いです。

 

 

1位 AKG K712 PRO w/ C200 cable

 

daydream2006.hatenablog.com

 

daydream2006.hatenablog.com

 

2016年一番買って良かったモノはAKG K712PROヘッドフォンとリケーブル用のケーブルC200の組み合わせです。

 

K712 PROはとにかく私好みの音を出すヘッドフォンで、全体的にバランス良く鳴るAKGの基本路線は守ったままオープンエアらしく抜けの良い高音域や音の広がりがあります。オープンエアでは拡散しがちな低音もしっかり出ていて弱点も解消されているのが良いのです。

 

なので、ジャンルを選ぶことなく原音に忠実に再生されるので本当に素晴らしい製品だと思います。

 

さらにAKG純正のC200でリケーブルすれば音に全体的にかさ上げされたように厚みとキレが加わり鬼に金棒状態ですよ。

 

 

というわけで、2016年買って良かったものでした。

企画展 高雄型重巡 〜条約型巡洋艦と竹本常二の”愛宕”模型〜

お台場に行ったついでに船の科学館へも足を伸ばして、タイトルの企画展「高雄重巡 〜条約型巡洋艦と竹本常二の”愛宕”模型〜」を見学してきました。

 

前回は戦艦陸奥の企画展をやっていましたが、今回は高雄重巡洋艦です。

 

私、旧海軍の軍艦の中でも高雄重巡大好きなんですよね。あの重厚な艦橋とすらっとした美しい船体は日本海軍史の中でも一二を争うカッコ良さを持っていると思います。

 

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展示は陸奥の時と同様にロビーの一部を利用した比較的小規模なものですが、メインである愛宕の1/100模型や貴重な写真の掲示があるなど、なかなかツボを押さえた良展示だったと思います。

 

掲示されていた写真類は撮影禁止でしたが、愛宕の模型は撮影OKだったので撮ってきました。以下、1/100スケール愛宕の模型写真です。ガラスケース内での展示だったため映り込みはご容赦。

 

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正面からは迫力あります。昭和12年時の姿を模型化したものとのこと。

 

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左舷後方から

 

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格納庫と4番5番砲塔。水偵や内火艇などの作り込みが凄いです

 

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艦橋周辺。愛宕が近代化改装するのは昭和13年なので艦橋が小型化する直前の状態ですね

 

模型がとても精巧で当時の勇姿を余すこと無く再現していて本当に素晴らしかったです。掲示されている写真も艦の姿をきっちり捉えたものが多く、近代化改装前後の違いなどを実際の写真で比較できるなどとても興味深いものでした。

 

戦艦、巡洋艦ときたので次は空母か駆逐艦あたり期待してまーす。

 

<追記>

船の科学館と言えば以前、陸奥の主砲がありましたが、今は下の写真のように台座だけ残ってました。鎮座していた主砲は横須賀に移転済み。

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そして、宗谷はすでに移転を完了。船体の周りに足場が組まれてこれから塗装などの工事に入るようです。

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以上、企画展レポでした

映画「ローグ・ワン / スター・ウォーズ・ストーリー」

見てきた。

 

この手の映画はあまり事前情報を仕入れずに見に行くのですが、今回はスターウォーズのサイドストーリー的なモノと言うことで、とりあえずエピソード4のストーリーを若干復習してから鑑賞しました。

 

それというのも、この映画はエピソード4の直前の話で、エピソード4を見た人は知っていると思いますが、デス・スターの設計図を帝国側から奪った反乱軍の話だからです。

 

で、内容に関してですが、正直に言うと前半部分はあまり頭の中に残ってません。なぜなら寝ていたから(笑

 

スターウォーズシリーズはそれなりに見てはいますが、ファンと言うほどでも無いので比較的動きの少ない初めの方はファンの方にはそれなりに見所があったのかも知れませんが、そうで無い自分にはかなり退屈に感じました。

 

話が面白くなるのは、デス・スターが稼働し始める頃当たりからで、この当たりからスターウォーズらしい冒険譚や戦闘シーンがガンガン出てきて、「やっときた!」となります。

 

で、後半はひたすら戦闘シーンなのですが、今までのスターウォーズだと戦闘シーンは結構あっけらかんと言うか、ゲームを見ているような印象があったのですが、この映画に関しては戦闘にかなり情が籠もっているな、と感じました。

 

そう、やたら人が死ぬんです。なんというか、使命を果たすための犠牲というか、後事を託した後の観念というか「情」を抱えて死んでいくのです。

 

恐らくこの映画の一番の特徴はそこでしょうね。

 

激戦地が題材の戦争映画を見ているような。まぁ、スター「ウォーズ」だから当たり前なんですが。

 

ここで感動した!という人も多いのは知っているし、日本人でもとても共感できる所なのですが、自分は若干の違和感を感じずにはいられませんでした。

 

凄く言うのが難しいのですが、簡単に言うと「話が妙にウエットでスターウォーズっぽくない」のです。話の中ではっきりとは言わないまでも、我々がニュースで知っている現実世界の話にリンクしてくるようで生々しく感じるのです。

 

スターウォーズはそういうのを忘れて見る娯楽大作だと思っていたのですが、、、考えすぎですかね?

MDR-1000Xをレビューしてみる

前にワイヤレスヘッドフォンのレビュー記事を上げましたが、あれから結構悩んだ末にSONYのMDR-1000Xを購入しました。

  

www.sony.jp

 

まず初めに言っておけなければいけない点として、「ワイヤレスである」というのは絶対正義だと言うことを使ってみて実感。

 

今まではケーブルをいろんな所に絡ませたり、どこかに引っかけてiPhoneをふっ飛ばしたりしていましたが、今後はそのようなリスクとはおさらばです。また、耳元や首回りもスッキリして本当に快適。これは予想以上!

 

音質の問題もだいぶクリアされつつある今、間違いなく今後はヘッドフォンやイヤフォンもワイヤレス化が進んでいくと確信。皆さんも便利だからワイヤレス買いましょう!

 

というわけで、某比較サイトのフォーマットを借りてレビュー記事を書きますね。使用環境はiPhone7もしくはiMacにペアリングして使用。よって、LDACは使用していません。

 

☆は五点満点で黒星(★)が点数です。

 

【デザイン】★★★☆☆

SONYのヘッドフォンとしてはやや地味なデザインだと思います。特筆するような特徴もあるわけでは無く、かといって小さく折りたたみできるような画期的な機構があるわけでもないです。

 

外でも使えるヘッドフォンとして見るとやや大きめで目立ちますし、価格帯から使用する年齢層もやや高めになることが予想できます。そう考えると、落ち着いたシックなデザインになるもの分かる気がします。

 

また、ハウジングの表面が合成革なので他のSONY製ヘッドフォンにある金属的なカッコ良さと言うよりも、デザイン的に質感や暖かみを出していると思うのでより一層シックな印象を与えていると思います。

 

カラーは落ち着いたベージュとブラックの2つがあります。私は通勤時のコーディネートにも違和感の無いよう無難なブラックを選びましたが、女性やカジュアルな衣装に合わせるならベージュも良い選択かと思いますね。

 

ボタン配置は分かりやすいです。左ハウジング周辺に集中していますが、三つの物理ボタンしか無く、装着状態でもボタン毎に判別可能なように大きさの異なる爪状の出っ張りが付いていて触覚で分かるようになっています。まぁ、何回か使えば場所で覚えちゃいますが。

 

右ハウジングの外側を使ったタッチ式の再生/停止・曲送り/戻し・音量操作はとても良いですね。初めは戸惑いますが慣れてくると非常に便利です。

 

【高音の音質】★★★★☆

この機種に決めたポイントは結局の所、中高音部の鳴り方がナチュラルで好感が持てたことです。安っぽく金属的でキンキンうるさい高音とは全く無縁で、特にクラシック系の曲などを良く聴く人でノイズキャンセリング機能付きワイヤレスヘッドフォン欲しい人は、今のところこの製品選んどけば間違いないです。

 

個人的なこの音域の印象を言うと「くっきり&すっきり。けれど存在感がある」という感じです。高めの解像感と素直な音の出方からスッキリとした存在感のある中高音域を外出先でも聞くことが出来ます。これはホント素晴らしくいつも聴き入ってしまいますね。

 

密閉式の割に音場は広めに再生されていると思うので、音の鳴り方に窮屈な感じはしませんね。

 

【低音の音質】★★★★☆

ライバル製品であるBOSE QC35程豊かでキレのある低音は出ません。ですが、全体のバランスを考えたときに曲の雰囲気を変えずに十分な量と質感のある低音を鳴らしてくれていると思います。

 

まぁ、完全に低音部分は好みの問題になってくるので、低音バリバリのBOSE製品が好きな人はQC35を購入すべきだし、モリモリの低音は邪魔であるというならこの製品が向いていると思います。是非試聴して決めてください。

 

【フィット感】★★★☆☆

良好です。ただ、細かいことを言うと頭に装着した後での細かい調整が結構難しい感じです。その点何も考えないでもフィットさせてくるAKG製品は優秀なのだなぁと。

 

側圧は強くも無く弱くも無く自分にはちょうど良い感じです。イヤパッドも側頭部に吸い付くような適度な柔らかさがあり快適です。

 

手で持つと重さは感じますが、装着時に気になる程でも無いです。このあたりのバランスはきちんと考えられて設計はされていると感じます。

 

【外音遮断性】★★★★★

ここではノイズキャンセリング(NC)性能のことを話します。

この製品のNC機能はすこぶる優秀です。BOSE製品に全く引けを取りません。下手をするとそれ以上かも、と感じています。

 

まず使い始めにオプティマイザーを使用してNCを最適化する事をお忘れ無く。これやるやらないで結構違いがありますよ。

 

電車の中で使用していても強力なNCがノイズをかなり抑えて、音楽に集中できる空間を作ります。基本、電車では高周波音ノイズは完全にカットされアナウンスと振動で伝わってくる類いの大きめの音くらいしか聞こえなくなります。

 

アンビエント機能というわざと外音も聞こえるNCのモードがあるのですが、そんな機能を付けなければいけないくらいNCの効きが良いのです。

 

NC付きヘッドフォンはNCの機能が音質にも影響してしまう傾向がありますが、このMDR-1000Xに関してはそれを全く感じさせませんね。

 

【音漏防止】★★★★☆

NC機能を効かせながらの常識的なボリュームでの鑑賞であれば全く問題ないと思います。そもそもNC機能のおかげでそんなにボリューム上げる必要ないんですよ。基本的に耳が完全に隠れる密閉式のヘッドフォンなのであまり音漏れしません。

 

【携帯性】★★☆☆☆

お世辞にもコンパクトとは言えないです。今まで使っていたAKG K490NCは折りたたんで鞄のポケットに放り込んでおけましたが、さすがにこの機種では無理です。

 

ですので、付属のケースに収納した上で鞄にしまっています。そういう意味では、外出用として使うにはギリギリの大きさと言えるかもですね。

 

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左がMDR-1000Xで右がK490NC。全然大きさが違う。普段の使い方から可搬性や収納をよく考えて選択した方が良いと思います

 

【総評】★★★★☆

 総じてレベルの高い製品になっていると思います。価格も結構する製品ですが、現状のワイヤレスヘッドフォンの中でもトップクラスに位置する製品だと思うので、使っていても満足度高いです。

 

ただ、全体的に満点をあげられないのは、やはり有線接続のヘッドフォンと比較してしまうと音質面で今一歩のところがあるためです。

 

一応、この製品も有線でDAPやHPAに接続することも出来ますが、価格相応の音は出ません。5000円レベルのヘッドフォンの音ですかね。素直に無線専用と割り切ってBluetooth接続で使いましょう。

 

音質に関してはBluetoothの転送帯域の狭さや電源やアンプの性能もあって難しい問題ですが、その中で非常によく頑張っている音質だとは思います。恐らく99%の人にとって全く違和感ないレベル。でも、宣伝文句にある「ハイレゾ相当」は言い過ぎ。

 

屋外や異音の多い屋内で使う分にはNC機能と相まって結構いい音に感じるのですが、自室など静かな屋内で有線接続のヘッドフォンとワイヤレスヘッドフォンで比較しながら音楽聞くと歴然と差があるのが分かってしまいます。

 

ま、こればかりは現状致し方ないので今後の技術の進歩に期待したいところ。え?LDAC?そんな対応するSONY製品持ってないとダメなのは論外です。

 

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ちなみにiMac(Late 2015/macOS Sierra 10.12.2)とペアリングするとaptXコーデックで接続可能でした。これにはMac側で一手間いるのですが詳しくはググってください。動画見るなら高音質かつ遅延の少ないaptX使いましょう。これはBOSE QC35では出来ないMDR-1000Xのアドバンテージです。

 

##macOSでaptX使えるのならiOSでも使えるようにして欲しいのだけどなぁ。

 

電池の持ちは最大20時間となっていますが、実際に使っていても違和感ない数値です。毎日2時間程度使っても1週間に1回充電すれば余裕で持ちます。

 

この製品はノイズキャンセリング機能付きワイヤレスヘッドフォンとして現時点でBOSE Quiet Comfort 35と双璧を成す存在であることは間違いなく、しっかり自分自身で比較した上でお好みの方をチョイスすれば良いと思います。

 

以上、MDR-1000Xの製品レビューでした。

 

映画「この世界の片隅に」

見てきました。

 

これで2016年公開の三大アニメ映画(「君の名は。」「聲の形」「この世界の片隅に」)を制覇したどー!

 

それはさておき、こうの史代の漫画はかの名作「夕凪の街 桜の国」は持っていて、そういえば実写化された映画も見た記憶ありです。

 

あ、あったあった。映画に関しては9年前の過去記事にありました。

 

daydream2006.hatenablog.com

 

こちらは広島に投下された原爆にまつわる話で映画に関してはイマイチでしたが、今回見た映画「この世界の片隅に」は戦争に翻弄された市井の人を描く作品としては間違いなく傑作だと思います。

 

ある意味、こうの史代の漫画は絵柄がすでに卑怯というか、「この世界の片隅に」のストーリーにとても良く調和していて、アニメ映画にもそのテイストは受け継がれあの独特な「ほわーん」とした作品の雰囲気を作っていますね。

 

で、手短に感想を書くと「雰囲気はほんわかだが、内容は圧倒的な狂気」とでも書いておきます。

 

正直、見終わったときは恐怖すら感じました。

 

淡々と物事を描いているからこそのそこに秘められた強烈な狂気。

細部のディテールに込められた圧倒的な説得力。

 

これらが渾然一体となってひしひしと押し迫ってくるのは尋常では無い恐怖です。もう、戦争反対とかそういう言葉さえ軽い言葉と化してしまうような強烈な体験を映画から受けるなんて思いもしませんでした。

 

これと同じ体験をしたのは沖縄の「ひめゆりの塔資料館」を見学した時以来です。

 

ひめゆりの塔資料館には、亡くなったひめゆり部隊の女子生徒の写真に名前と亡くなった時の状況が簡潔に書かれて掲示されているのですが、あまりに淡々と死の状況が書かれているので、読んでいるうちに「人間ってこんなにあっけなく死んでしまうんだ」と猛烈な恐怖と絶望に襲われたことを思い出しました。

 

もちろんその淡々とした記述の裏に潜んでいるのは沖縄戦の尋常で無い狂気です。

 

同様に「この世界の片隅に」は余計な脚色も無く、ただ淡々とありのままを見せる事で強烈に心を揺さぶる何かをこの映画は伝えていると感じました。

 

そして、能年玲奈のほのぼのとした演技と絵柄から受けるほんわかとした雰囲気に騙されてはいけないです。そこに隠されているのは圧倒的な狂気なのです。