DAYDREAM

白日夢を徒然なるままに

パコと魔法の絵本

待ってました中島哲也監督の「パコと魔法の絵本」。下妻、松子とずっと見てきたお気に入りの監督作品だけにとても期待して見に行きましたよ。

ポスターだけ見るとなんだかお子様向けのお伽噺の映画化みたいな感じでちょっと不安だったのですが、、、

初めに言ってしまいましょう、、、素晴らしいィィィ!

見終わって「やっぱ映画って総合芸術だったんだ」と当たり前のことを痛感。ここ最近の映画はシナリオで勝負とか、映像だけは凄いが話がなんだかわからん、とかそんな映画が多かったような気が。

でもこのパコと魔法の絵本はシナリオ、映像、演技、音楽とすべてが(かなり高い)一定のクオリティーを満たしているだけでなく、中島監督ならではの独特な世界観と演出がこれまた高次元でミックスされていて、これはひょっとして凄い映画なんじゃないかと思い始めた自分がいるわけです。

元々が舞台の脚本らしく、演出もそれを意識してか役者もいつもより3割り増しのオーバーアクションで演技してるみたいで、見ていて舞台っぽい感じもします。

それらのオーバーアクションも中島監督の独特な映像美の世界に入ってしまえばいつの間にかしっくりきてしまうから不思議。それぞれに過去を引きずった登場人物の大人たちが、記憶が1日しか持たないパコに癒されていく課程は笑いあり、涙あり、、、いやすべての感情が交錯しながらストーリーは進められていくわけです。

お子様はその映像に、大人はそのストーリーで楽しむことが出来るでしょう。戦隊モノも結構ですが、親子でこういう映画をたまには見るのも、心の肥やしになってきっと良いと思いますよ。