油断していたらHandBrakeの新バージョンであるMacOS X版0.9.3がリリースされていました。ドキュメント上では以下の部分が変更されているようです。
・映像ソースがDVDに限定されなくなった
・x264エンコーダが最新バージョンになりパフォーマンスアップ
・DVDのデコード時の暗号解除をVLC media player内部のライブラリで行うようになった
・Decombフィルタの追加と一部UIの変更
などなど、なかなか魅力的な強化になっていますが、一部ちょっと不便にもなっています。
ダウンロードして何回か使ってみましたが、改良部分は気がつきにくいかも。
確かに若干ですが変換速度は上がっているかもしれません。2時間くらいある映画を変換すれば体感できるのかもしれませんが、数分の音楽PV主体の私にとっては劇的な速度UPは体感できませんでした。
ただ、映像のクオリティーは流石でDeinterlaceフィルタは相変わらず強力だし、出力されるH.264のクオリティーに関してはかなり満足いくものができています。正直、iPhone向け映像なら2-passでのエンコードはプリセットもそうであるように全く不要だと思います。
DecombはDeinterlaceの働きに似ているフィルタで、Deinterlaceをかけても発生してしまう「くし状ノイズ」をさらに除去するフィルタのようです。これでSD映像をエンコードするときに良く発生するくし状ノイズを除去することが可能になっています。
ただ、Deblockフィルタを使用すると変換速度が著しく低下する現象が見られました。まぁ、ソースの映像次第ですが、ブロックノイズのある映像でもなければこのフィルタをあまり使うこともないでしょうね。
これらのフィルタはPictureSetting画面を見ながら適用したり外したりしていくと効果がなんとなくわかります。効果がわからない場合はかけなくて良いフィルタの可能性が高いです。
ちょっと後半はtipsっぽくなっちゃいましたが、HandBrake 0.9.3はなかな賢いエンコーダになっていますのでオススメです。DVDエンコード時にVLC media playerが必要なので同時に落としておくのがよいでしょう。
#上記はすべてMacOS X版での話です