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DAYDREAM

白日夢を徒然なるままに

激動の昭和史 沖縄決戦

突然思い立ったように久々の映画評です。それにしても、AppleTV&iTunesStoreは便利すぎるぜ。こんな名作映画を見たい時にすぐ見れるなんて。

監督:岡本喜八 脚本:新藤兼人 出演:小林桂樹丹波哲郎仲代達矢

さて、ふと気がついたのですが日本の戦争映画って海軍を扱った映画、例えば「連合艦隊」「太平洋の嵐」「男たちの大和」とかたくさんあるのですが、陸軍をメインに描いた映画ってあまりないですね。そんな中でも日本人作の戦争映画とすればかなり面白い部類に入る映画ではないでしょうか。

面白いというと不謹慎かもですが、監督が岡本喜八ってところで「おっ」と思わないと。

全体的にテンポが早く、戦争映画にありがちなウエットさがあまりないので2時間半近くある大作ですが鑑賞疲れしない映画でした。戦争の最前線を描写した映画にかかわらずこんな印象を与える映画って珍しい。

故に人によっては「話が浅い」とか「演出が粗い」とか言いそうですが、あくまで映画はエンターテイメント。湿りがちな話になりがちな戦争映画を余計な思想や感傷なしに「まるっと」沖縄戦を描いたこの手法は、イーストウッドの「硫黄島からの手紙」を思い出させます。

だから、「戦争の悲惨さ」や「人が死ぬ悲しさ」とかをことさら強調される戦争映画よりも冷静に戦争について考えさせてくれるのだと思います。特に戦争を一つの側面しか見ないで考えるのは危険ですからね。

個人的には「日本の戦争映画の名作の条件」の一つである、丹波哲郎が出演しているというのも高い評価の一つですね(笑)。いや、マジで冗談じゃなくて豪胆な将官役をやらせたら丹波哲郎の右に出る役者は今でもいません。

実は私は沖縄に行った際に平和祈念公園にある摩文仁の司令壕のあたりまで行ったことがあるんです。その時は牛島司令官や長参謀長って「沖縄を苦しめた張本人」という考えが強くてあまり好きではなかったのですが、この映画を見て彼らのことをもうちょっと知る必要があるなと思いました。

特に八原高級参謀をあえて生かして本土に返させようとしたのは、彼らなりの大本営へのメッセージだったのかも、と思わずにいられないのです。