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白日夢を徒然なるままに

海上自衛隊基地巡り&艦艇公開ガイド

社会科見学の流行や「艦これ」などの影響で、元鎮守府や元警備府の海上自衛隊基地で実施される艦艇公開や基地公開を訪問される方が増えているようですね。私が何年か前に横須賀や呉の艦艇公開に行った時も結構な人がいた記憶がありますが、今ほどではなかった気がします。

 

で、私が訪れた元鎮守府や警備府の海上自衛隊基地に関してちょっとしたガイドではないですが、簡単に所見や情報をまとめたいと思います。基地訪問の際にお役に立てば幸いです。

 

評価点の説明は以下の通りです。横須賀を5つ星とした基準の評価で完全に私の独断です。

 

アクセス・・・基地までの行きやすさ

周辺環境・・・食事、宿泊や関連見学施設など周辺環境の充実度

艦艇数・・・定係港としている護衛艦の数とバリエーション

護衛艦・・・その基地を定係港としている主な護衛艦

 

URLは艦艇公開案内のWebサイトのURLを入れました。横須賀は現在一般向け艦艇公開していないので地方隊のURLです。ついでにこのブログでの探訪記のURLも載せていますのでご参照ください。

 

■見学に際しての留意事項■

マナー厳守。立ち入り禁止区画に入らない、また係員の指示には従うこと

・定係港だからといってその艦艇がいつも停泊しているとは限りません

・変更、中止は良くあることなので基地を訪れる前にマメに艦艇公開案内のWebサイトをチェックしましょう

・艦艇の甲板に乗り降りするときに足下の悪いタラップを使用するので、女性はかかとの高いヒールなどの靴を履いていくのはNG

 

横須賀基地

アクセス:☆☆☆☆☆

周辺環境:☆☆☆☆☆

艦艇数:☆☆☆☆☆

護衛艦:「いずも」「きりしま」「むらさめ」「いかづち」「たかなみ」など

URL:http://www.mod.go.jp/msdf/yokosuka/info/

探訪記:横須賀サマーフェスタに行ってきた ’16

 

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首都圏に位置する元横須賀鎮守府の基地で、海自基地の中でも最大規模を持つ。水上艦から潜水艦まで多種多様な艦艇が係留されているが、現在は週末の一般向け艦艇公開は行っていないので、基地内に入れるチャンスはサマーフェスタなど年に数回のイベント時のみ。

 

ただ、近隣のヴェルニー公園から艦艇や潜水艦を比較的近くから見られるほか、軍港巡りの船が通年出ているのでこれを利用することで横須賀港側から基地内に係留されている艦艇を見学することができる。

 

日露戦争で活躍した戦艦「三笠」が展示されている三笠公園が近いほか、足を伸ばして軽巡洋艦駆逐艦のふるさと浦賀船渠跡に行くのもオススメ。

 

アクセスは他の基地からしたらかなり良い方。JR横須賀駅もしくは京急汐入駅から徒歩でどうぞ。

 

 

【呉基地】

アクセス:☆☆☆☆

周辺環境:☆☆☆☆☆☆☆

艦艇数:☆☆☆☆☆

護衛艦:「さざなみ」「さみだれ」「いなづま」など

URL:http://www.mod.go.jp/msdf/kure/info/facilities/index.html

探訪記:呉鎮守府探訪記

 

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「東洋一の軍港」こと元呉鎮守府だけあり大規模な造船施設を伴う軍港の面影を残す港湾施設は圧巻。「大和ミュージアム」や「てつのくじら館」など関連施設も非常に充実しており軍艦・護衛艦好きならば是非一度は訪れておきたい所。足を伸ばして海軍墓地である長迫公園、江田島の第一術科学校や呉空襲で犠牲になった軍艦跡巡りなどしていると2,3日では到底回りきれないほどのボリュームだ。

 

日曜日に艦艇公開を行っており基地内に入ることが可能。基本的に広報担当艦以外へは近くまで寄らせて貰えない「限定公開タイプ」。潜水艦は近くのアレイからすこじま公園から遠巻きに見ることが可能。珍しい双胴船である音響測定艦「ひびき」「はりま」もこの公園付近に係留されていることが多い。

 

なお、呉基地の艦艇公開に参加するには事前申請が必要です。ご注意ください。

 

アクセスはJR呉駅からバスで「昭和埠頭」へ、シーズンには観光用の周回バスも出ている。でも、足に自信のある人は徒歩で行ってみることをオススメしたい。道中の沿道には造船施設(「大和」建造のドック跡等)や鎮守府庁舎など見所あり。

 

駐車場はアレイからすこじま公園前にあるセブンイレブン手前の道を数百メートル奥に入ったところに専用駐車場があるのでそこを使うと良い。

 

 

舞鶴基地】

アクセス:☆☆

周辺環境:☆☆

艦艇数:☆☆☆

護衛艦:「みょうこう」「あたご」「ひゅうが」など

URL:http://www.mod.go.jp/msdf/maizuru/kengaku/index.html

探訪記:舞鶴鎮守府探訪記

 

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舞鶴鎮守府日本海側の海の守りを担当する舞鶴基地の見所は、2隻のイージス艦みょうこう・あたご)と最近横須賀から転籍した「ひゅうが」。艦艇公開は北吸桟橋を自由に歩ける「桟橋開放タイプ」。甲板まで上がれる広報担当艦以外も北吸桟橋に接岸している船を桟橋側から至近距離で見ることができる。

 

基地の入り口付近に売店があるのでそこで護衛艦グッズを買うことが可能。舞鶴基地だけで売っているものもあり意外に充実しているので、行った際は是非チェックされたし。少し歩いた総監部敷地内にある海軍記念館で水上機母艦秋津洲」の軍艦旗を見るの忘れちゃダメかもー。

 

近隣に赤レンガ倉庫群があり、そこには喫茶店や舞鶴軍港の歴史展示等があり一服付けるので、基地へはここを起点として向かうのがよい。

 

アクセスはJR東舞鶴駅からバス・タクシーもしくは徒歩で。オフシーズンには軍港巡りの船や基地までのバスが運行していないので冬場に行く人は要注意。

 

 

佐世保基地

アクセス:☆☆☆☆

周辺環境:☆☆☆☆

艦艇数:☆☆☆☆

護衛艦:「こんごう」「ちょうかい」「あしがら」「あけぼの」「あきづき」など

URL:http://www.mod.go.jp/msdf/sasebo/2_pr/1_kurasima/index.html

探訪記:佐世保鎮守府探訪記

 

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佐世保鎮守府東シナ海の守りを担当する国防上最もアツい基地なので、ここを定係港とする艦艇もイージス艦3隻を筆頭に最新鋭艦を複数擁する非常に豪華な顔ぶれ。しかし、それらの主力艦艇は艦艇公開会場の倉島岸壁にいることはあまり無いため、期待していくとちょっと残念なことになるかも知れない。それらの艦は遠巻きに対岸(立神桟橋)に停泊している事がほとんど。

 

週末に行われる艦艇公開は、舞鶴同様に倉島岸壁を自由に歩ける「桟橋開放タイプ」で、桟橋に接岸している艦艇のうちの1隻が甲板まで上れる広報担当艦になっていることが多い。こちらも舞鶴同様、基地内の売店でグッズが買えるほか日曜午後には喫茶店が営業しているのでカレーでも食すとよいかも。

 

この倉島桟橋以外にも、元工廠の佐世保重工業ドックや資料館(セイルタワー。元水交社)など見所が市内各所に点在している。でも、それが当時の鎮守府の大きさであると考えるといかに佐世保が軍港の街だったか伺い知れるというもの。

 

艦艇公開が行われる倉島岸壁へのアクセスはJR佐世保駅から徒歩10分程度。直接車でもOK。

 

 

【大湊基地】

アクセス:☆

周辺環境:☆☆

艦艇数:☆☆

護衛艦:「ゆうだち」「すずなみ」など

URL:http://www.mod.go.jp/msdf/oominato/info/kengaku/kantei.html

探訪記:大湊警備府探訪記

 

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元大湊警備府。とにかく行くのが大変な基地で、青森や八戸から電車とバスを乗り継いで行くか直接車で行くしかない。基地内の北洋館は元水交社の立派な建物で、現在は資料館として一般公開されている。北方艦隊の資料が充実しているのでアリューシャン作戦(AL作戦)を勉強したい方は是非。かのキスカ撤退作戦や礼号作戦を成功させた木村昌福少将の大きな肖像画があるので是非拝んできましょう。

 

週末の艦艇見学の受付・集合場所は北洋館で、そこから担当者に引率されて広報担当艦まで連れて行って貰うちょっと珍しい形式。おそらく他の基地に比べて艦艇公開参加希望者がかなり少人数だからだと思われる。故に非常に丁寧に兵装等を説明してくれるし、自衛官と話せる機会も多いので初心者にもオススメ。

 

アクセスは車で直接行くか大湊線大湊駅からバス、もしくはタクシーで。冬季に艦艇見学は行われていないので注意のこと。北洋館に一般駐車場あり。個人的に一番美しい港を持つ海自基地だと思いますね。

 

 

今回ご紹介したのは元鎮守府・警備府の代表的な基地ですが、その他の海自基地や普通の港でも春から秋にかけて艦艇公開を行ってる場合があるので近隣ではない方でもチャンスはあります。それらの情報は以下のサイトにまとめられていますのでご参照ください。

 

海上自衛隊 イベント情報

http://www.mod.go.jp/msdf/formal/info/event/index.html