さて、今回は今更レビューとしてAppleのワイヤレスイヤフォンであるAirPodsをレビューしたいと思います。
ワイヤレス「ヘッドフォン」としては以前にもご紹介したSONYのMDR-1000Xを使用しています。これはこれで満足度の高い製品で、「ワイヤレスで音楽を聴く」という用途に関して現状最高峰の製品であることに疑念はないのですが、ヘッドフォン故の欠点もあるのですよね。
その欠点は以下にまとめられると思います。
・でかい
・かさばる
・重い
・値段が高い
・長時間使うと側圧で頭が痛くなる
・髪型が崩れる
・蒸れる
ヘッドフォンを付けたまま外出は慣れたのでもう恥ずかしくはないですが、上記欠点の下の2つは特に夏場において致命的なんですよね。思いのほか不快。
そこで、普段でも気軽に使えて蒸れたり髪型が崩れないワイヤレス「イヤフォン」も買っておこうと思って、実は密かにAirPodsを買っていました。しばらく使ってだいぶこなれてきたのでレポートしたいと思います。
MDR-1000Xの時と同様に某比較サイトのフォーマットを借りてレビュー記事を書きますね。使用環境はiPhone7もしくはiMacにペアリングで使用です。
☆は五点満点で黒星(★)が点数です。
【デザイン】★★★★★
さすがApple製品だけあってこの手の製品の中では一線を画した素晴らしいデザインではないでしょうか。最近では高級感のあるデザインのものも出てきてはいますが、シンプルでムダのない統一されたデザインはAppleならではですね。
初めに驚くのがそのコンパクトさ。ケース含めかなり小さいです。イヤフォンを収めるケースはまるで良くできたピルケースのようです。
そしてApple製品との親和性の高さは特筆もので、iPhoneとの接続は簡単の一言。画面に従って何回かタップすれば完了。Bluetooth接続は初めが結構面倒ですが、ソレが一切無いのが素晴らしいです。
極めつけはボタン類が一切無いこと。電源も耳に装着すればそれを認識して自動的にONになりますからね。Apple製品はここまで含めてデザインだと思います。
【高音の音質】★★★★☆
十分なクオリティのある高音部だと思います。この手のイヤフォンだと解像度低めな「シャカシャカ」する高音になるかなと思いましたが、予想に反して落ち着きと品のある高音を鳴らしますね。派手さは無いものの主張は充分にしてくる感じ。
中音域も悪くはないですね。解像感はまずまずで下品にごちゃっと鳴ることはないです。手放しで褒められるクオリティかというとそうでも無いですが必要十分ではある感じ。
【低音の音質】★★★★☆
量は出ていると思います。小さい駆動部のどこからこの低音出しているんだ、という感じ。キレも量感も十分で個人的には不満は無いです。
音質は全体的にバランス型でクセが少ないのがいいです。この手のワイヤレスイヤフォンの中では「かなり優等生」な音質だと思います。
【フィット感】★★★★☆
よくこの製品のレビューで見るのが「外れて落ちそう」とあるのですが、確かに付け方を間違えるとぽろっと行きそうですよね。
これって、むしろフィット感が良すぎて「付けてるの忘れる」から懸念される事態だと思うのですけどね。でも、音楽聞きながらだったらその心配は杞憂です。流石に分かります。
というわけで、「付けてるのを忘れるくらいフィット感が良い」です。
【外音遮断性】★☆☆☆☆
まぁ、ノイズキャンセリング機能の無い普通のイヤフォンですから。
普通に外の音はほぼそのまま入ってきます。
なので、結構高品質な音質で音楽は再生されるのですが、外部からの音が入ってきて邪魔をするので結構損している感じがします。ノイズキャンセル機能があれば音質も生かせるのでしょうけどね。
【音漏れ防止】★★★☆☆
どうなんでしょう?使っている人には分かりませんね。AirPodsに音漏れのイメージはあまりないのですが。
ここはどんな音量で聞いてるかによるんじゃないでしょうか?
【携帯性】★★★★★
最強です。ケース入れても手のひらサイズで収まります。コードもないので煩わしさは皆無。むしろどこかに忘れて無くしてしまう心配をした方が良いレベルです。
携帯性と音質はトレードオフの関係にあると思いますが、AirPodsは高いレベルでバランスしていると思います。
【総評】★★★★☆
電池の持ちはフル充電状態で5時間とありますが、体感として違和感は無いです。移動時間にAirPodsで音楽聞いて、移動が終わったらケースに収めて充電というふうに使えばその5時間もあまり意識することは無いのですけどね。
また、複数のApple製品を持っている人は、例えばiPhone→Macへと再生元を切り替えることが簡単にできます。同じApple IDでiCloudに接続していることが条件ですが再接続可能です。これは便利。
で、今一歩の点はズバリ操作性。
音量の上げ下げや選曲は左右どちらかのイヤフォンをダブルタップしてSiriを起動させてするのですが、はっきり言ってこれで操作している人は全世界でどの程度いるのでしょうか?ほとんどいないんじゃないですか。
はっきり言ってSiriでの操作は使えないです。
結局その手の操作はiPhone側ですることになるのですが、せめて音量の大小操作くらいはAirPods側で出来るように機能を割り付けられるようにして欲しかったですね。曲の前後移動は何故か出来るのですが、それよりも音量操作の方が良くする操作だと思うんですけど。
まぁ、私が使う範囲で改善して欲しいのはこれくらい。
欲を言えばノイズキャンセリング機能付きのAirPodsがあれば、、と思います。バッテリーが厳しいでしょうがそこはなんとか頑張って欲しいなと。
いろいろ言ってきましたが、買って損の無いワイヤレスイヤフォンだというのは間違いないです。コンパクトながらも音質は高水準だし、iPhoneやMac等のApple製品との親和性はとても高いのでこれらをお持ちのユーザーは特にオススメですね。
【おまけ:MDR-1000Xと併用してみて】
やっぱりノイズキャンセリング機能付きのヘッドフォンと併用していると、その機能の無いイヤフォンでは外から聞こえてくる雑音が気になって悲しくなるレベルです。一度ノイズキャンセリング機能付きのものを使うと戻れなくなりますね。
ではAirPodsに価値がないかというと全然そんなことは無く、AirPodsはその軽快さや気軽さが武器なので「重装備」なヘッドフォンとはいい意味で使い分けが可能なんですよ。
私は鬱陶しい雨の日や荷物を軽くしたいときはAirPodsを持って外出します。逆にみっちり音楽に浸かりたいときや気分が乗らない時の通勤などはMDR-1000Xを持って出ることが多い気がします。
どちらにも長所があり欠点もあるので、それぞれの良さを生かしつつTPOに合わせて使っていければいいかな、と。