DAYDREAM

白日夢を徒然なるままに

DENON DA-310USB

ちょっと早めのクリスマスプレゼントと言うことで、以前から狙っていたD/Aコンバーター(DAC)兼ヘッドフォンアンプ(HPA)であるDENON DA-310USBを購入いたしましたのでレポしたいと思います。

 

www.denon.jp

 

今までヘッドフォンアンプは5年近くRASTEME UDAC32Rを使っていたのですが、某家電量販店でDA-310USBを試聴したところ完全に一目(一聴?)惚れ。いつか手に入れたいと思ってからかれこれ一年弱。やっとGETできたわけであります。

 

【音楽再生環境】
Mac : iMac (Retina 5K, Late 2015) + macOS High Sierra
Player : iTunes or Audirvana Plus
DAC/HPA : DENON DA-310USB
Headphone : AKG K712Pro + C200 recable

 

Mac側の設定で32bit 384kHzにアップコンバートしてDA-310USBにUSB経由でデータ転送しています。説明書にもあったmacOS用の推奨設定ですね。

 

f:id:panda118:20171210013922j:plain

 

ではいつもの某比較サイトのフォーマットを使って評価しましょう。

 

【デザイン】★★★★☆

DAC/HPAはデザインなんて二の次の製品が多いですが、この製品は違いますね。Macと机の上に置いていても違和感は感じません。上下梨生地のアルミに側面と正面は黒パネルと音響機器としてもシックにまとまったデザインでいい意味でヘッドフォンアンプっぽくないです。

 

ただ、若干筐体が大きいかな、と思います。前に使っていたRASTEME UDAC32Rが二回りくらい小さいサイズだったのでもう少しどうにかならんかなー、と言ったところ。

 

【音質】★★★★★

DA-310USBの音質の特性は「すっきりクリア」だと思いますね。さすがフルデジタルのDDFAだけあって音の解像感とノイズの少なさは特筆もので、よくぞこの値段でここまでのものを出してきたな!という印象です。

 

音質的には若干高音部が伸びるようになるくらいで、全体的にフラットで独自の味付けはほとんど無いです。よく言えば原音に忠実、悪く言えば特徴が無いのが特徴ですか。ゆえに、接続するヘッドフォンやスピーカーの特性を引き出すので音の好みはある程度音の出所で調整ができると思えば良いかも知れません。

 

個人的にこのDA-310USBでいいなと思うのは繰り出される「音の形」で、解像感の高さと良好なS/N比からくる輪郭がはっきりしつつも滑らかな音の粒が塊として感じられるところが好きですね。特に録音の良いボーカルやパーカッションなどその存在感にハッとすることもあります。

 

醸し出す空気感も例えるなら「冬の空気」という感じで、とてもクリアで張り詰めたような空気の中をくっきり明瞭な音が響き渡るような感じですかね。でも音色そのものはAdvanced AL32 Processing Plusの波形補間技術のおかげか、冷いデジタル臭はさほどありません。

 

とはいえ、音がクリアすぎて人によっては無味無臭で面白くない音を出すHPAだと思う人もいるみたいです。ここは音の好き嫌いが出るところだと思いますので良く試聴してから購入された方が良いですね。

 

【操作性】★★★☆☆

特に問題は無いです。ボリュームと電源ボタン、タッチ式の出力切り替えとヘッドフォンのゲイン調整しか操作出来るところないですから。

 

ボリュームつまみの操作量が多いという意見もありますが、個人的にはこのくらい細かく調整できる方がありがたいです。

 

【機能性】★★★★☆

入力端子としては背面にUSB TypeB端子が1つ、OPTICAL端子が2つ、コアキシャルが1つ。出力はRCA端子が左右一組あります。

 

なので、ヘッドフォンアンプとしてだけでなく、DACとして使用し外部アンプやアンプ付スピーカーに接続して使えるあたり何気に便利なんですよね。

 

今後、再生装置はCDプレイヤーではなくiPhoneなどのスマホやデジタルオーディオプレイヤーになっていくでしょうから、それらに対応したDACとして利用出来るのもいいですね。

 

また、OPTICAL入力があるというのはさらなるシステム発展が期待出来ます。例えば自宅の薄型TVと接続して高音質化を図るとかいろいろできそうです。

 

【総評】★★★★☆

間違いなく実売価格5万円前後のDAC/HPAとしてはコストパフォーマンスが高い一台だと思います。

 

マイナス星一つは大きめなサイズと付属のUSBケーブルをもうちょっと良いの入れても良いんじゃない?というところでの評価です。

 

音質の所で書いたようにDA-310USBの売りは、高いレベルでクリアかつ解像度の高い音質を比較的低価格で提供しているという点に尽きると思います。HPAだけではなくDACとして使用することも可能なマルチパーパスなDAC/HPAです。

ちなみにAKG K712 Pro使用の方はゲインをMidで使うとちょうど良さそうですよ。

 

 

 

【おまけ:RASTEME UDAC32Rと比較】

 

本文では元々使用していたHPAであるUDAC32Rがマイナーな存在なので比較させませんでしたが、欄外でその違いに関して述べてみたいと思います。

 

ちなみにUDAC32Rは2012年発売の製品で、実売価格3万円弱で売られていたそれなりに評価の高いDAC/HPAでした。製造していたRASTEME社が無くなってしまったので後継機ももうないですけどね。

 

まず、試聴するとすぐに分かるのが「音のクリアさ」の違いです。

 

UDAC32Rもノイズの少ない良好な音質なのですが、音のクリアさはDA-310USBと比較すると一聴すれば分かるレベルで違います。UDAC32Rの音を磨いてピッカピカにしたのがDA-310USBの音という感じ。

 

そんないかにもデジタルな音というDA-310USBですが、対してUDAC32Rはもう少しアナログな音の出方をする感じです。クリアな音色で凜とした空気感漂うDA-310USB、音に温かみがあるもののややノイジーなUDAC32Rという違いでしょうか。