試乗記の第二弾です。
今回はスバルの新型フォレスターを見に行ってきました。スバルのディーラーに行くのはホント久しぶりです。
乗り換えるなら今のところの最有力候補だったので、事前に情報収集をしていた車でもありました。ネット上の試乗記を読んだり、YouTubeの動画を見ていたりして期待値高めで試乗に望んでます。
実車を見てみた感想
・外観
自分は悪くないと思いましたね。旧型からあまり代わり映えしないキープコンセプトだという意見もありますが、外観コロコロ変えて失敗している例もたくさん見ているので、むしろ「この形がフォレスターだ!」という主張があっていいと思います。
個人的にはX-BREAKとPremiumの中間くらいのデザインにして欲しかったです。X-BREAKはなかなか良いと思うのですが、PremiumやAdvanceは外観にちょっとおっさんクサさを感じます。
とくにフロントのフォグランプ付近やフロントグリルに銀メッキ素材をいたずらに使うのマジでやめてくれませんかね。これだけでおっさん度が急上昇です。
・内装
個人的にはもうちょっと頑張れたんじゃ、と思います。CX-5やエクストレイルが無駄なく端正な内装にしているので、フォレスターはちょっとまとまりがない感じがしますね。特にドアノブ付近のプラスチッキーさは早くどうにかした方が良いです。
乗り出し価格が350万〜400万する車なので、もう少し質感上げて欲しかったです。
・その他
一番感じたのは「あとで何か出来る余力を残しつつ、とりあえず新車をリリースしてみました」という本気出して無い感が伝わってくるオプション類や内装です。以下具体例です。
・後席が分割可倒式だが主流の4:2:4ではなく、6:4になってる。スキーやスノボ積むこと全然考えてない
・後部座席倒しても全然フラットじゃ無い
・室内ライトがハロゲンとLED混在
・X3やエクストレイルなどにある「リヤバンパーの下に足をかざすとリアゲートが開く」仕組みが無い。不便です。
・リアカメラがナビのオプション扱いになってる。サイドビューカメラが標準装備でリアカメラがオプションって逆じゃね?
など
一番の問題が搭載エンジン。世界的な傾向として普通は排気量上げるのでは無くて、ダウンサイジングターボとかにしてくるのではないでしょうか。レヴォーグの1.6Lもしくは2.0Lターボを何故積めなかったのか疑問です。
スバルとしてはCAFE方式(企業別平均燃費基準方式)の燃費規制への対応としてe-Boxerなのでしょうが、マイルドハイブリッド化するなら全モデルに搭載して欲しかったですね。なんだか対応策に迷いが見られます。
試乗してみた感想
今回試乗したのはPremiumです。
・ハンドリングや乗り味などはさすがスバルだと思った。背の高いSUVでありながらロールが抑えられ回頭性も良く、とても自然でイメージ通りのトレースを描くことが出来る操作性。サスは柔らかすぎず硬すぎずで、新プラットフォームSGPの効果なのかBMW X3と比較しても遜色ないレベルであったと思う。機会があれば高速道路で試してみたいところ
・X3の試乗の時同様、車の大きさをあまり感じさせないバランスの良さを感じた。運転席からの周囲の見切りの良さは特筆もの
・2.5Lのエンジンだが、低回転域のトルクがやや薄く感じた。NAだし、SUVという車種から来る車重も大きく影響していると思うが、ゼロ加速ではある程度アクセルを踏み込まないとすっと加速していかない。これはCVTのせいかもしれないけど。
・加速時にそれなりのエンジン音が運転席に入ってくる(心地よいエキゾースト音では無く、ドドドドというエンジン音)
・4WDの不自然さは感じなかった。昔、インプの4WDに乗っていたときは路面とハンドルの間に一枚板が挟まっているような妙な隔絶感があったが、フォレスターでは感じなかった。
・ハンドル周りがスイッチ多過ぎでうるさい
Advanceにも試乗したのでこちらの感想も書きます。外観・内装はほぼ同じなので、乗った感想だけです。
・Premiumと比較して車重の重さを感じる(実際100kg程度重い)。これは善し悪しがあって、ドッシリとした乗り味になり足回りはしっとりになる一方で、必然的に重くなる=加速に影響するのだがそこは上手くモーターが埋め合わせする感じ
・モーターが適切に関与してくれるときは良いのだが、急な坂とかモーターアシストのタイミングが遅れると非力な車感がどうしても出てしまう
・エンジンとモーターの切り替わりは非常にスムース。全然分からない
・街乗りであれば申し分ないレベルのエンジンなので高速とかあまり乗らないのであれば、Advanceも良いかも知れない
いろいろ文句言いましたが、総じて車の完成度は高いです。特にシャシーやサス、駆動系にスバルらしい走りへのこだわりを感じずにいられなかったです。また安全対策にもコストをかけている所は伝わってきました。
ただ、やはりまだまだ改善出来るところは多いと感じました。待てるのであれば今後の改良に期待してもいいのかも知れませんね。