DAYDREAM

白日夢を徒然なるままに

運命じゃない人

Unnmeijyanaihito_1前から話題になっていて気になっていた映画なので、レンタル開始されたとの情報をゲットし早速借りてきて鑑賞しました。なるほど、出演している役者は地味だけど演技は確かだし、何より脚本が素晴らしいですね。確かに2005年度公開の映画で佳作に挙げる人が多いのに納得の出来です。内田監督はこれが初回作品ってことで今後が楽しみですね。

この「運命じゃない人」を見ていて思ったのは、最近邦画でもこういう複雑な脚本を鑑賞に堪えるレベルで見せてくれる作品が多くなったなぁ、ということ。この映画と同様昨年公開の作品ということであれば本広監督の「サマータイムマシンブルース」とか、今年の作品では先に取り上げた「THE有頂天ホテル」なんてそうじゃないでしょうか。ちょっと前までこういうところは洋画の独壇場だったのにという感じで感慨深いものがあります。

その中でもこの映画は白眉の出来です。低予算映画でも工夫とアイデアでここまで面白いものが出来るという見本のような作品でしょう。

内容的には男性3人の群像劇になっていて、それぞれの行動がそのうちの違う誰かの行動に大きく影響を与えるんですが、それに一枚噛んでいく女性陣ののりしろのような働きが非常にうまい。だからそれぞれの宮田、神田、組長のパートに「なるほど、あれはそういうことなのか」という要素がそれぞれにあって見ていて飽きないんですよね。構成的には複雑でも分かり易い話になっているので、点と線が繋がっていく様を楽しめます。

それにしても宮田君は男版だめんずでいい味出してます。でも最後のワンシーンできっと報われたんだと思いたいですね。非常によい作品なので未見の方は是非レンタルして鑑賞してみてください!