2025年12月にエジプト旅行に行ってきましたので、これから数回に分けてブログにまとめていきたいと思います。

(実際にこんな景色のところはない)
まず初回はエジプト旅行の準備編として、実際に現地を訪れて感じたことを踏まえながら、日本からエジプトへ向かう際に知っておいた方がよい心構えや準備についてまとめていきます。
エジプト旅行記 その1 準備編
思いつきで行く国ではない
エジプトは非常に魅力的な国です。
現存する唯一の世界七不思議の一つである、ピラミッドを知らない人はいないでしょうし、死ぬまでに一度は見てみたいという人は多いのではないでしょうか。
かくいう私自身もその一人でした。

ただ、エジプトは明らかに海外旅行初心者向けの国ではありません。
では、海外旅行経験者であれば問題ないかというと、必ずしもそうとも言えません。
日本から見ると、文化・言語・価値観の違いが非常に大きく、加えて制約の多い国であることは、あらかじめ理解しておく必要があります。
アラビア語が公用語のため、英語が通じるのは観光地が中心です。数字もアラビア語の数字表記(1,2,3ではなく۱ ,۲, ۳)を使われるケースがあるので注意が必要。
鉄道は切符の購入から難易度が高く、どの電車に乗ればよいのか案内も非常に限定的です。
道路事情は日本とはまったく異なり、旅行者がレンタカーで自由に移動するのは現実的ではありません。また、遺跡周辺や県境では警察の検問があり、許可なしでの通過が難しい場所もあります。
地方では、日本と同じ感覚で行動するのは危険です。治安そのものというより、「前提となるルールが違う」と考えた方が正確でしょう。
買い物では値札がないのが当たり前で、価格交渉が前提です。売り子の売り込みは非常に積極的で、日本の感覚だと戸惑う人も多いと思います。
また、バクシーシと呼ばれるチップ文化は、一回あたりの金額は小さいものの、要求される頻度が非常に高いのが特徴です。
これらが合わず、エジプトに苦手意識を持ってしまう旅行者も少なくありません。
「細かいことが気になるタイプか」
「予定通りに進まないとストレスを感じるか」
「“インシャ・アッラー(神の思し召し)”という考え方を受け入れられるか」
こうした点に不安がある方は、個人旅行は避けた方が無難です。
ある程度の先進国以外の海外渡航歴があり、多少のトラブルがあっても「話のタネになるから良し」と思えるような人でないと、エジプトの個人旅行は正直オススメできません。
初めてエジプトを訪れる方は、JTBやHISなどの旅行代理店が主催するツアー客として参加するか、エジプト現地手配のガイド付きツアーに参加されることを強くおすすめします。
特に、マニアックな遺跡や地方の神殿を巡りたい場合、ガイドと専属ドライバーなしでの移動は現実的ではありません。この点は、事前にしっかり認識しておくべきでしょう。
観光に適した季節
私は12月にエジプトを訪れましたが、結果的に最も良い時期だったと感じています。
一般的に、12月〜2月がエジプトの観光シーズンで、気候が安定しており観光客も多い時期です。
「エジプト=灼熱の砂漠」というイメージを持つ方も多いと思いますが、緯度的には日本の沖縄とほぼ同じで、12月は日本の春を思わせる、非常に過ごしやすい気候でした。
滞在中は雨が降ることもなく、降る気配すらありませんでした。
一方で、アブシンベル神殿の早朝ツアーや夜に開催される音と光のショーではかなり冷え込みます。この時間帯は薄手のダウンがあると安心です。

南の砂漠に近い地方ほど朝夕の寒暖差が激しいので、脱ぎ着できる上着は必須と言えるでしょう。
入国に必要なもの
エジプト入国時には、到着後に観光ビザを購入する必要があります。
2025年12月時点で、料金は25米ドル。
クレジットカードでの支払いも可能でした。
入国審査の手前に銀行窓口が複数あり、到着後は多くの人が並んでいるためすぐに分かります。ここでビザのシールを購入し、パスポートに貼付します。
このビザはパスポートの査証ページをほぼ1ページ使う大きさなので、残りページ数が少ない方は注意が必要です。
また、入国カードの提出も求められます。
ホテル名を書く欄がありますが、初日に宿泊するホテル名のみで問題ありません。
記入方法は以下のJALのページが参考になります。
入国審査では特に質問されることもなく、拍子抜けするほどあっさり終わりました。
ビザのシールには入国スタンプが割印されます。
その後、手荷物を受け取れば空港での手続きは完了です。
食事
エジプトの食事について不安に感じる方も多いと思いますが、日本人の口には比較的合う料理が出てくると感じました。
いわゆる「メシマズ」で有名なヨーロッパの国よりも、個人的には美味しい食事を堪能できたと思っています。
エジプト料理のレストランでの基本的な食事は、
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スープ
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ワンプレートのグリル料理、または煮込み料理
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薄焼きパン(アエーシ)と付け合わせ
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飲み物
の組み合わせという形です。

鶏肉のグリル、羊肉のミートボールであるコフタ、ポテトやパスタ入りの炊き込みご飯などが定番で、どれも美味しくいただけました。
特に「ロズ」と呼ばれるパスタと米の炊き込みご飯はお気に入りで、実はエジプトではジャポニカ米が栽培されており、食事で提供されます。日本人にとっては、かなり嬉しいポイントです。
エジプト独自の料理としては「鳩」があります。古代から食用にしていたようなので、チャレンジしてみては。お米を中に詰めた丸焼きで提供されることが多いです。
飲み物はどこでも売っているコーラで問題ありませんが、果物の生ジュース(マンゴー、イチゴ、グアバなど)はぜひ試してみてください。値段も手頃で、とても美味しかったです。
ただし注意点として、
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生水は絶対に飲まない
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水で洗った生野菜は体調に応じて控える
この2点は徹底した方が無難です。
私は多少の生野菜を食べても問題ありませんでしたが、胃腸が弱い方は慎重になるべきでしょう。
ホテルの朝食は、ほぼ例外なくビュッフェ形式で、違和感なく利用できました。
お金事情
エジプト渡航前に、約5万円分を米ドルに両替して持参しましたが、10日間の滞在でも結果的にはかなり余りました。
理由としては、
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物価が安い(但し、おみやげ屋さんは観光地価格)
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クレジットカード決済(特にタッチ決済)がそれなりに普及している
この2点が大きいです。
正直、クレカ決済はあまり使えないものだと思い込んでいたので、いろいろなところで使えたのはラッキーでした。
現地通貨はエジプトポンドですが、数千円分を両替しておけば十分でした。
エジプトポンドを使う場面は、
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トイレのチップ
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地元商店での水の購入
この程度です。
トイレのチップは1回20エジプトポンド(約70円)ほど。
2人分であれば1ドルでも問題ありません。
レストランや買い物では、エジプトポンドと米ドルを並行して使える場面が多く、換金性を考えるとエジプトポンドの所持は最小限で良いでしょう。
ハンハリーリ市場や観光地の露店で本気の値段交渉を楽しみたい方は、現金を多めに持って行っても良いかもしれませんね。

持っていくと良いもの
12月のエジプト旅行で、実際に「持って行って良かった」と感じたものを挙げます。
- 薄手のダウンや羽織るもの
朝夕や早朝・夜間は冷え込みます。脱ぎ着しやすい上着が便利です。
- 動きやすい服装
春山登山やハイキングを想定した歩きやすい服装がちょうど良いと感じました。
おしゃれより機能性重視がおすすめです。
- カメラとしてのスマートフォン
大型カメラは遺跡内では邪魔になることが多く、スマホのみ持ち込み可の場所もあります。
- 小さな観光用バッグ
リュックよりも、ボディバッグなどコンパクトで機動性の高いものが便利です。
- WiFiモバイルルーター
スマホの海外ローミングでも問題ありませんが、PC利用にはWiFiルーターがあると安心です。但し、遺跡内や郊外は圏外になることが多いです。Google Mapなどは事前ダウンロードしておきましょう。
- 黒くないズボンと靴
砂埃で黒い服はすぐ白くなります。淡色がおすすめです。
- 薬
胃腸薬・下痢止めなど、最低限のファーストエイドは必須です。
- 歯磨きセット
ホテルに歯ブラシ・歯磨き粉はありません。
また、歯磨きも生水は避けた方が無難です。
- 電源コンセント用変換アダプタ(Cタイプ)
電圧は240V。日本の家電使用時は変圧器が必要です。
エジプトの歴史について事前学習しよう!
最後に、持ち物ではありませんが最も重要なことです。
訪問予定の遺跡について、最低限の歴史的背景や意味を事前に学んでおくことを強くおすすめします。
「いま何を見ているのか」
「誰が、何のために作ったのか」
これを知らずに遺跡を見ても、正直なところ感動は半減します。
せっかく高いお金と時間をかけて訪れるのですから、事前学習をして、体験の密度を最大化しましょう。
おすすめ図書はこちら:
古代エジプトについて俯瞰的に学びたい方向け。図や写真が多く初心者向け。
古代エジプトの神々が何となく気になった初心者向け。お子様にも対応。
中級者向け。エジプトガチ勢への入り口。
おすすめYouTube動画:
エジプト考古学者の河江さんによるエジプト遺跡現地解説シリーズ。
これを見て予習すれば間違いなし。
さて、準備編はここまでにしたいと思います。
次回からは実際のエジプト旅行記になります。


