DAYDREAM

白日夢を徒然なるままに

新型BMW X3 20d xDrive M Sport (G45)を見てきた

先日、車の定期点検でBMWのディーラーに行ったら、新型X3が展示車としてあったのでいろいろ見させて貰いました。試乗車がまだ準備できていないとのことだったので、試乗はできませんでしたが、その時感じた内外装の第一印象を書きたいと思います。

 

なお、写真はあえて公開しません。写真と実際の体感は全然違うと思うからです。書いてある事が気になったらディーラーなどでご自身の目で実車を確認して判断してください。ここに書いてあることはあくまで個人の感想なので。

 

見てきた車はX3 20d xDrive M Sport(G45)です。

 

 

 

エクステリア

 

嫌いなデザインではないですね。実物を見たら結構カッコ良かったです。

 

G01は曲面とラインで構成された伝統的ドイツ車の香りのするデザインを残していましたが、G45は面で構成されたモノリシックな塊感のあるデザインの印象。

 

これは今時のクルマらしいですし、リアの造形は特にいいなと思いましたね。G01ではシュッとしたスタイリッシュさがありましたが、G45はボリューミーなカッコいいお尻といった感じ。

 

G01から車高が低くなっているからか、エクステリア全体からスポーティーさが感じられます。そのかわり、うしろにやや伸びた感あり。

 

問題はフロントのキドニーグリル周辺ですが、キドニーグリル周辺が光る「アイコニックグロー」は賛否分かれそうです。自分含め見慣れるまでに時間がかかる人はいそうかな。

 

それを除けばライトもブラックアウトされて印象的ですし、M Sportのフロントデザインは悪くなかったです。

 

個人的にイケてないと思ったのは、ドアハンドルですかね。G01はグリップタイプでドアの開閉がやりやすかったですが、G45はフラップタイプに変わったのでグリップよりも剛性感に欠けるのでドアを開けるときにちょっと不安になるんですよね。

 

 

インテリア

 

大型のカーブドディスプレイやiDrive 9は最新のデジタルコックピットといった感じで好感持てますね。小型化したシフトレバーやiDriveコントローラーあたりは透明感のあるスッキリした造形でG01よりも私は好きです。

 

しかし、はっきり言いますが、G45 X3の最大のウィークポイントは内装です。これはダメです。

 

どう考えてもG01のほうが良かった。なんでこうなった。

 

ダメなところを挙げていくとキリが無いのですが、ダッシュボードや座席の合皮の質感や布素材に変わっているところ、スカッフプレート無い、中央のハーマンカードンのスピーカーグリル形状などなど。ヴィーガンレザーって何?合皮のことだよね?!

 

特に酷いと思ったのが、ドアミラー調整やウィンドウ開閉などを操作するドアノブ付近にあるスイッチの質感です。プラスチック丸出しで、ペラペラな質感にビックリしました。G01もお世辞にも高級感があるとは言えないスイッチでしたが、G45はそれより作りがチープです。

 

これで850万円は無い。G01オーナーは見たらみんなガッカリすると思いますね。レザー内装オプションがあるみたいなのでそれを選択すべき。そうすると900万か、、

 

アンビエントライトもG01は間接照明的で雰囲気ありましたが、G45はインタラクションバー同様のかなり目立つ作りになってしまったので、少しオモチャっぽく感じてしまいます。

 

もしかしたら内装は高級感よりもスポーティーさを出したかったのかもしれないけど、完全に悪手でしたね。車両価格を考てほしかった。むしろ、内装はX1やX2のほうが費用対効果で見るといいかも。

 

まぁ、まともな内装のXシリーズ乗りたいんだったらX5買えってことですかね。

 

 

ラゲッジルーム

 

容量的にはG01と変わらないと思いますが、3点ほど気になるところがありました。

 

一点目は床の両端にレールがなくなっていること。従来はネットで荷物を固定したいときに、ネットを引っかけるリングの位置を調節出来て良かったのですが、G45では荷室の四隅にリングが固定になってしまったので調節不可になってしまいました。

 

もう一点は、リアゲート開口部の高さ。G01から明らかに高くなってます。これがラゲッジ最大の残念ポイント。

 

ここの高さがX4との大きな違いになっていると思っていたので、同じようにされてショックです。シティユース向け(と思っている)X4との差別化はどうするつもりなんでしょう。荷物をラゲッジに積むとき、開口部が高いとその分荷物を高く持ち上げないといけなくなるし、傷つく原因になるんですよね。

 

あと、床下収納にアクセスしにくい。床下にモノを入れるときに、床を開けてモノを入れますが、床は1/3くらいしか開かないです。もしかしたら全開できるかもしれないですが、簡単にできなさそう。

 

 

総評

 

まだ試乗もしていませんが、はっきり言えるのが、現状のG45 X3に買い換えるか?と聞かれたら買い換えないでしょう。これが結論。

 

スペックとしてイケてないのは、G01では1890mmだった車幅が1920mmと1900mmを越えてきたことですね。さすがにデカくなりすぎ。

 

また、エクステリアを気に入ったとしても、内装がこれではちょっとまずいです。G01オーナーは比較できちゃうからなおさらマズイです。

 

これはLCIではなく年次改良で修正しないといけないレベルですよ。値段に質感が伴ってないし、「前が良かった」と言わせてしまうのはマズイ。コスト削減という言葉がこれほど脳裏をよぎる内装もなかなか無い。

 

欧州の自動車メーカーが苦戦しているというニュースを最近よく見かけますが、まさにその影響をもろに受けた車になっちゃいましたね。なんでEVに力を入れてしまったのか。

iPad mini 6からiPad mini (A17 Pro)へ買い換えてみた

iPad mini 6からiPad mini (A17 Pro)へ買い換えた。

 

iPad mini(A17 Pro) + Smart Folio 開封

 

巷ではiPad mini 6ユーザがわざわざ買い換えるほどのアップデートではない、と評価されているにもかかわらずだ。

 

2021年の発売直後に購入したiPad mini 6であるが、購入してから3年が経とうとする今、すでにその存在は日々生活の中に溶け込んでおり、無くてはならないガジェットになっている。ここまでiPadが身近になるとは思ってもみなかった。

 

購入当初は読書やメモ帳などの他に屋外での使用も見据えて使っていたが、今では家の中専用の書籍+ネット閲覧端末+IoT家電操作端末としてとても重宝している。気軽に使える手のひらサイズが本当に素晴らしい。

 

daydream2006.hatenablog.com

 

 

なぜ買い換えたか

 

買い換え理由としては、毎日のように使われ充電しているのでiPad mini 6のバッテリーのへたりが激しく、そろそろバッテリー交換を検討していたこと。そして、下取り額を調べたら結構な金額で売れることが分かったので、ならば今のうちに買い換えてしまおうと思ったから。

 

今まで、iPad mini 6 Wi-Fi + Cellularモデルの256GBを使用していたが、今回は最もベーシックなiPad mini (A17Pro) Wi-Fiモデルの128GBにした。Apple Pencil Proなど、このiPad miniで使える電子ペンは未購入。

 

左:iPad mini 6 Wi-Fi + Cellular      右:iPad mini(A17 Pro) Wi-Fi
両方とも同じスペースグレイなのに色味が違うぞ

 

「あれ、Cellularモデルじゃないの?」とか「Apple Pencilは?」と言われそうだが、iPad mini 6を3年使ってみた結果、それらは今の使い方では不要、かつストレージも128GBあれば十分とわかったからである。

 

やはり、Apple Pencilでのメモ取りは私に向いていなかった。だったらMacで普通にタイピングやPowerPointなどで図形書いていた方が全然早かったし、そもそも絵心が無いという致命的な欠陥があった。

 

Cellularも初めはLINEMOのプランに入って使っていたが、結局そういった外で通信が必要な場面はiPhoneでいいんじゃね?!となり、外に持っていく機会そのものが減ってしまった。

 

そして、もう一つの大きな理由が「Apple Intelligence対応機種でないと、今後のiPad OSアップデートやアプリで追加される新機能が使えなくなる可能性が高い」から。

 

iPad mini with Apple Intelligence

 

今後、AppleがリリースするiPad OSや各種アプリケーションのアップデートにおいて、Apple IntelligenceベースもしくはAIがらみの新機能が多くなるのは間違いないだろう。ここで、A17 Proのニューラルエンジンが持つ38TOPSの演算性能が必要になる。

 

実際、iPadOS 18.1になってApple Intelligence対応機でしか使えない機能というのも出てきた。例えば、写真の余計な人や物を違和感なく消してくれるクリーンアップ機能など。

 

Appleのご宣託(アップデート)による新機能が使えないなんて、Apple信者である私にとっては耐えがたいのだ。

 

ちなみにだが、写真アプリで使えるクリーンアップ機能よりも、Lightroomで使える生成AI削除機能の方が仕上がりが良い。それはともかく、この先、高度な画像処理やテキスト生成などで使われる生成AIにおいて、ニューラルエンジンの性能はより重要になってくるのは間違いない。

 

これらの恩恵を受けるために、これから数年使うであろうガジェットがApple Intelligence対応であるのは必然。日本語対応は2025年春からになるみたいなので楽しみに待ちたい。

 

使ってみての感想

 

購入してから数日使用しているが、SoCがA15からA17 Proになり約30%性能が向上、メモリも倍に増えたからかキビキビとしたレスポンスになっていて、明らかに操作は快適になっている。

 

ゼリースクロールに関しては改善されたようだが、私はこの現象について気になったことが無いのでよくわからない。

 

もう一つの問題点だったバッテリーの持ちに関してもよく分からないが、今回買い換えでiPad miniもバッテリーも新品になり、電池持ちが新品同様に戻ったのでちょっと得した気分。3年分のへたりはかなり大きかったようだ。

 

A17 Proモデルでバッテリー管理が6よりも出来るようになったので、へたりは抑えられるようになると思う。バッテリー最大容量を%で確認できるようになったし、充電を80%までに抑えバッテリー寿命を延ばす機能もある。

 

iPad mini(A17 Pro)のバッテリー関連設定 on iPad OS 18.1

 

あとはiPad mini 6と同じ。これは一見ネガティブに捉えられそうだが、筐体としてのiPad miniは6でほぼ完成されていると思っているのでこれでいいと思う。余計な豪華装備を付加して値段高くなる方が問題。

 

iPad ProやAir同様に、Mチップを搭載してほしいというのもあるが、そうするとパワーと引き換えにバッテリー持ちが犠牲になるだろう。機動力が持ち味のiPad miniにその選択は厳しい。

 

あとはソフトウェア方面でどれだけiPad miniの地力を引き出せるか。そこはApple Intelligenceの出来に掛かっていると思われる。

 

 

改善して欲しい点

 

A18を採用してほしかった

 

最新のiPhone16がA18チップなのに、なにゆえ一世代前のSoCを搭載したのか。

 

Face IDを採用してほしい

 

iPad miniは認証にTouch IDを採用しているが、Face IDにしてほしい。iPhoneから持ち替えたときに、Face IDではなくTouch IDであることに戸惑うことがある。

 

Pro Motionテクノロジーを採用し120Hz表示を可能にしてほしい

 

個人的には価格に大きく反映されてしまうなら必要ないと思うのだが、ゼリースクロール問題がある以上、その解決策としてリフレッシュレートの120Hz化はあってもいいと思う。

 

Apple Pencil(第二世代)サポート

 

今回のアップデートで一番解せなかったのは、Apple Pencil(第二世代)が使用不可になったことである。iPad mini 6ユーザーは安くないApple Pencilの買い換えを余儀なくされるのでどうにかしてほしかった。

 

以上

【立山登山】紅葉写真は信用できないかも

10月初旬に立山へ登ってきたのですが、風が強かったことを除けば、天気も良く最高の山行でした。

 

室堂から立山を望む

室堂から雷鳥沢キャンプ場を経て、雷鳥坂を登り剱御前小屋から別山真砂岳、そして立山の3つの峰(富士の折立、大汝山、雄山)を回る、反時計回りルート。

 

別山から真砂岳立山

立山は通常9月いっぱいで閉山となり、訪れたときには既に雄山神社や大汝休憩所は閉じられた後でしたが、登山者が少なくなるので快適な山歩きが楽しめるんですよね。

 

但し、10月以降の北アルプスはいつ降雪があってもおかしくないので、それなりの準備と経験が必要です。実際、ここで天気の急変による遭難で何人も亡くなっていたりしますので。

 

雄山神社

 

室堂の紅葉を見ながらの立山稜線歩きは素晴らしいものでした。

 

 

立山から下りてきたところの一ノ越山荘で、ある夫婦がこんな会話をしていたのを思い出しました。

 

「なんか写真で見た紅葉と色が違うね」

 

一ノ越付近から見える室堂方面の紅葉を見ながら言っていたのですが、あーなるほどねーと。

 

これ、雑誌やInstagramの写真に騙されてるんですよね。写真をちょっとかじると分かるのですが、紅葉の色づきって後から見栄え良く誤魔化せるんですよ。

 

スマホなどで写真を撮っていると、写真を撮った後で色味の「調整」ができるじゃないですか。そこで、「彩度」というパラメーターをガッと上げると、写真ではくすんだ紅葉も一気に燃えるように鮮やかな紅葉に変化させることが出来ます。

 

雷鳥坂の紅葉(彩度調整前)

雷鳥坂の紅葉(彩度調整後)

一ノ越から室堂と大日岳を望む(彩度調整前)

一ノ越から室堂と大日岳を望む(彩度調整後)

 

こんなふうに出来ます。詐欺でしょ?!(笑

恐らくご夫婦は調整後の色味を期待されていたのでしょうね。

 

紅葉の色づきに納得できなかった方は、是非お試しください。

アニメ「響け!ユーフォニアム3」感想など

今回は、先日遂に完結したアニメ「響け!ユーフォニアム3」の感想を書いていこうと思います。

 

https://pbs.twimg.com/media/GRJpMKCagAAsQQ6?format=jpg&name=medium

 

ネタバレ含みますので、未見の方は最後までご覧になってからどうぞ。

 

ちなみに、私は高校の時に吹奏楽部でユーフォニアム、その後、社会人吹奏楽団でトロンボーンを吹いていた吹奏楽経験者です。なので、感想だけでなく実際の吹奏楽部に関してや劇中の吹奏楽曲についての話題も入れていくので、その点ご容赦くださいませ。

 

 

 

「ディスコ・キッド」

 

昭和52年度(1977年だから47年前!)吹奏楽コンクールの課題曲であるディスコ・キッドの演奏とともに始まる今作ですが、私は高校の時に演奏経験があります。流れてきたときは、宝島の時と同様にあの特徴的なイントロですぐに分かったので「うおぉー」と声が出てしまいました。

 

もちろん課題曲としてリアルタイムで演奏したわけではなく、昔の課題曲の中でも人気のある曲って演奏会の演目や練習曲として使われることが多いんですよ。

 

例えば、私が演奏した曲だと昭和62年の課題曲である「風紋」とか昭和53年の課題曲「ジュビラーテ」とか昭和54年の課題曲「フェリスタス」とか。

 

ディスコ・キッドはお堅い曲が多い課題曲にあって、軽快なリズムと特徴的で親しみやすい旋律でとても人気のある曲で、未だにいろいろなところで演奏される吹奏楽曲です。

 

www.youtube.com

 

九州の吹奏楽強豪校である精華女子のディスコ・キッド。ちょっと音響が残念ですが、さすが上手い!黒江真由が北宇治に転校する前に在籍していた清良女子のモデルでもありますね。

 

でもねー、作中でこの曲を演奏していたのが見慣れた北宇治の吹奏楽部ではなく、2024年の北宇治高校吹奏楽部だったとは。原作を読んでいたので「もしや」とは思っていましたが、最終回の終わりに上手く繋いでいく演出に感動。

 

ちなみに、コンクールで演奏した課題曲で何年の話か分かります。久美子が1年生の時に「三日月の舞」と共に演奏した課題曲は2015年の課題曲IV「プロヴァンスの風」。今回、3年生として演奏した課題曲は2017年の課題曲I「スケルツァンド」なので、アニメの響け!ユーフォニアムは2015年から2017年の話だって分かるんです。

 

最終回の最後の久美子が吹奏楽部の副顧問として北宇治に戻ってくるのは、原作と同じだったので安心しましたが、12話あたりで原作から大きく外れだしたので、全国大会の結果とか久美子の将来とかまで変えてくるかなーと、ヒヤヒヤしながら見ていたのが正直なところ。

 

ある意味、原作既読の人たちも最後までテンションを失わずに見れたんじゃないですか?原作と同じ経過や結末でも予定調和的でそれはそれで美しいですが、「あれ?どうなっちゃうの?!」となるのも、それはそれで意表を突く構成の妙だったのかも。

 

この改変、私は違和感なく見れましたし、むしろ原作読んでいても先が分からなくなったので、アニメの展開が楽しみになった感じです。なんか、いろいろ議論があったみたいですが、原作と同じにする道理もないですし、原作者公認ならなおさら。

 

 

黒江真由と部活エンジョイ勢

 

https://pbs.twimg.com/media/GKjHCuPaoAAGoNJ?format=jpg&name=medium

 

高校の吹奏楽部でユーフォ吹いてるとき、こんな子が転校してきてくれていれば、高校ブラスバンド生活をもっとエンジョイできたろうになぁ、なーんて。

 

黒江真由はいわゆる「みんなと仲良く、楽しく演奏したい」という部活エンジョイ勢の人ですが、前は強豪校にいながらこの考えの人っているんだと少しビックリしたものです。

 

私も高校時代は完全な部活エンジョイ勢で、コンクールなんてなんで出ないといけないの?と思っている人でした。社会人楽団もコンクールに出ない団体に入ってました。真由と同様、みんなと一緒に合奏している時が楽しくて、音楽は楽しむものだという考え方だったんですね。

 

なので、部の雰囲気をかき乱すように見える黒江真由の行動や考え方に反発する人もいるようですが、個人的にはさほど違和感を感じず、「そうそう、こういう考えの人って結構いるのよ。でも、オーディションするような意識高い吹奏楽部にいると、苦労するだろうなー」と思って見てました。

 

同じ高校で野球をするのでも、甲子園を目指すのか、それとも放課後に楽しく草野球するのか。どちらも野球に変わりありませんし、優劣付けるものでも無い。吹奏楽でも同じだと思うんですよね。

 

悲しいかな吹奏楽部は同じ部内でも、その2つの考えが同居してしまうケースはままあるんです。

 

 

ユーフォ3期はRPG

 

アニメ3話の1年生の退部騒動で何となく気がつき、12話のオーディションで確信したのですが、3期のストーリーで出てくる出来事って今まで久美子が見てきたことが、ほぼそのままのモチーフで久美子に降りかかる話になってますよね。

 

実際に過去の出来事との関連性って、アニメの中でも久美子がモノローグ的に思い出すので分かりやすくなっているのですが、例えば

 

・1年生の退部騒動 ⇒ 希美やみぞれの代の退部騒動

・真由のオーディション辞退未遂 ⇒ 夏紀に配慮した奏のオーディション

・久美子と真由の覆面オーディション ⇒ 香織と麗奈の公開オーディション

 

部長として成長している久美子に対して、ある種無責任でひとごとで済ませていた過去の出来事が全部自分事として降りかかってくる。

 

これって何かなー、と思ったら、例えばドラクエでも何でもいいと思うんですけど、RPGで最後の大ボスに向かう前の、過去に戦った中ボスとの再戦みたいなものなのかと思ったわけですよ。

 

前は仲間と一緒に倒せばOKもしくは傍観していても大丈夫だったのが、こんどは自分の責任で全部倒さないといけなくなった。

 

大ボス=全国金ですかね。そこに至るまでに勇者久美子は試練を乗り越えないといけないんですね。部長はつらいよ。

 

 

覆面オーディションでの譲れぬ信念

 

https://pbs.twimg.com/media/GQlW66WakAIQC4p?format=jpg&name=medium

 

クライマックスでもあった久美子と真由の覆面オーディションですが、麗奈含めた3人はそれぞれ交錯する希望と信念を持って望んでいることを理解する必要があります。この3人の思惑というか、構造がちょっと分かりにくいので整理しておくと、

 

久美子:

希望=麗奈とSoliを吹きたい

信念=オーディションは先入観の無い状態で公平に行わなければならない

 

麗奈:

希望=久美子とSoliを吹きたい

信念=全国金を取るためにベストな奏者で挑まなければならない

 

真由:

希望=みんなと楽しく合奏したい。久美子からSoliを取り上げて雰囲気を悪くしたくない

信念=音楽に嘘はつけない。やるからには最高の演奏をしなければならない

 

 

つまり、3人とも希望を優先すると信念が貫けず、信念を貫くと希望が叶わなくなるんです。結局、3人とも信念を貫く選択をした。その結果、真由がSoliを吹くことになった。

 

久美子がわざわざ自分に不利な覆面オーディションを実施した理由や、オーディションでの麗奈の選択については上記のまとめで説明できるんです。

 

真由に関しても覆面オーディションで、以前奏がわざと下手に演奏して夏紀をコンクール編成に残そうとしたようなことができない理由は説明できるけど、謎なのは何度も久美子に対して「オーディション辞退しようか?」と迫ったこと。

 

普通に考えれば、本当に辞退したいと考えているなら「オーディション辞退します」と言えばよいだけなのに、なぜ久美子に「辞退した方が良いよね?」と迫るのか?

 

これはあくまで個人的な見解で間違っているかもしれないですが、

 

①真由の性格その1。優柔不断で主体性がないから、他人に判断を委ねがち。これは、転校を多くしてきた経験から、転入した社会になじむために回りに合わせる選択を取るようになったからなど考えられる。また、カメラに写りたがらない所からも察せられる。

 

②真由の性格その2。真由は意外に合理的でサバサバした考えの持ち主。退部者に対する考え(アニメ3話の「たかが部活なんだし〜」のくだり / 清良で一緒にユーフォやっていた友人が辞めた話)など。ここから人の感情や気持ちに対してやや鈍感な所がある。

 

③部の雰囲気を悪くしたくない。真由は久美子の演奏の力量を把握しており、公平なオーディションをしたら自分にSoliが回ってきてしまう可能性が高いと分かっていた。それでは部の雰囲気を悪くしてしまう。それは自分の意思とは反するので、オーディションはしたくない。みんなで楽しく演奏したいだけ。

 

④久美子への配慮。久美子は全国金を取るためにオーディションを実施し、ベストな編成を組むことが良いとの考えの持ち主。そこではっきり「オーディション辞退します」とか「オーディション反対」と言うことは久美子の考えを否定し、和を乱すことになる。久美子やみんなと仲良くしたいし、嫌われたくない。

 

⑤みんなと合奏したい。オーディション辞退=コンクールメンバーでなくなる。つまり、みんなと合奏できなくなる。もちろん、高校生活最後のコンクールには出たい。

 

 

この5つの要素が混ざり合った真由の行動が、謎に見えてしまうと。演出上の見せ方も多分にあるのですが、こんな構造なのではと思うのですよね。

 

なので、真由が覆面オーディションが終わったときに見せた涙も「これでオーディションの呪縛から開放された。今後、久美子や吹部のみんなとも仲良く合奏できる」と感じた安堵の涙だと思っています。

 

それでも「なんだよ、結局真由はわがままを貫いただけじゃん」と思うのは自由かと思います。でも、久美子も麗奈も自分のわがままを貫いたんです。お互い様です。一見すると真由が最大の利益者で、久美子が被害者みたいに見えてしまうから、ここはちゃんと抑えておかないとね。

 

 

なんか、考察になっちゃってますが、覆面オーディションのシーンは結果を聞いたところで座って見ていたソファーから転げ落ちました。「えええええええぇぇぇぇぇ。知ってる話と違う!!!!」って。

 

 

「一年の詩〜吹奏楽のための」

 

https://pbs.twimg.com/media/GRJvJdgbcAEeA21?format=jpg&name=medium

 

この曲、過去の自由曲「三日月の舞」「リズと青い鳥」より好きですね。音楽配信でも全曲配信されるようになってから聞いてますが、まさにヘビロテ中。

 

一年の詩 ~吹奏楽のための (全国大会金賞 Ver.)

一年の詩 ~吹奏楽のための (全国大会金賞 Ver.)

  • 北宇治高校吹奏楽
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

何が好きって、曲自体のドラマチックな展開やチューバ4本の迫力重低音、そしてトランペットとユーフォが奏でるSoliの美しさです。コンクールで上に行く強豪校は音圧というか音の厚みが凄いなと思いながら、過去のコンクールの演奏を聴いたことがありましたが、そのあたりが再現されてていいなと。

 

ストーリーではユーフォの奏が外されて、チューバのさつきがコンクール編成に加わってましたが、滝先生の判断は間違っていなかったと曲を聴いて確信。

 

最終話の高校3年間の回想とともに奏でられた、コンクール全国大会での「一年の詩」はとても感動的でした。素晴らしい。

 

 

全国大会でのSoli

 

久美子は全国大会でSoliを吹けませんでしたが、私はむしろ原作よりもこちらのほうが展開としては有りかなと思い見てました。原作は終盤につれて予定調和的になってちょっと淡泊かなー、と思っていたので。

 

自分が子供の時に見ていたマンガ、例えば週刊少年ジャンプの「友情・努力・勝利」みたいに、最終的に正義の主人公が仲間とともに努力して勝利して終わる、といった展開こそがよしと思われていた時代がありました。

 

もう大人になってくると「そんなわけねー」と思うわけです。努力は必ず報われる、とか、正義が必ず勝つ!とか世知辛い世間を多分に生きていると必ずしもそうではないって、身をもって体験しちゃうわけですよ。

 

一番大切なのは、うまくいかなくてもそれをバネにどう変わることが出来るか、どう巻き返すことが出来るかなんですよね。その理不尽さを乗り越え成長できるかどうか。

 

久美子先生はきっと良い先生になるはず。なぜならば、うまくいかなかった人の気持ちを知っているから。

 

 

 

最後に

 

足かけ9年このアニメを追いかけてきましたが、もう終わってしまったかと寂しい気持ちがある一方、京アニがいろいろあった中で完結できて良かったと思う気持ちもあります。

 

原作者の武田先生はじめ、京都アニメーションなど製作に関わった皆様、本当にありがとうございました!

 

吹奏楽もので主役がマイナー楽器のユーフォ吹き、しかもタイトルまでユーフォって、聞いたときは衝撃を受けましたが、多くの人にユーフォニアム(未だに違和感ある。「ユーフォニウム」お呼び名の方が一般的と思うが)の素晴らしさを知ってもらえたのは良かったなと思います。

 


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作中でもあるあるで出てましたが、本当にユーフォって人気なくて奏者を集めるのが大変。新入部員は誰も希望してくれなくて、だいたい高校だと中学の経験者(と、ばれてしまった人)か他のパートで余った人が来るような楽器なんです。

 

北宇治は久美子、真由、奏、佳穂と4人もユーフォいるんですね。いいなぁ。うちらはMaxで2人、ほとんどの期間1人でしたから。

 

この小説やアニメを切っ掛けに、少しでも全国のユーフォ奏者の仲間が増えてくれればいいな。

【商品レビュー】オスプレー アオエデ エアスピードバックパック

5年くらいプライベートで使用していたEVER LANEのバックパックが、ヘビーユースしてきたこともあり、だいぶ痛んできてきたので買い換えることにしました。

 

そこで、あらためて私がプライベートで使うバックパックに求めるものを検討したところ、以下の6要件を満たすものであることが分かりました。

 

  1. ノートPC専用収納スペース(14インチ以上)がある
  2. 脇にアクセスしやすいポケット状の収納スペースがある(ペットボトル用)
  3. 立てかけると自立する
  4. 雨に弱い革ではなく、強度が高くメンテナンスが容易な化学繊維でできている。防水機能あれば尚よし
  5. 容量は20L前後
  6. シンプルなデザイン

 

上記要件を満たす新しいバックパックを物色していたのですが、3ヶ月くらいかけてやっと全要件を満たす理想のバックパックに出会いました。

 

それは、オスプレーのアオエデ エアスピードバックパックでした。

 

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アオエデ エアスピードバックパックをどのような観点でレビューすれば良いかChatGPTで聞いてみたところ、以下の評価観点を提示してくれました。

 

 

さすが、ChatGPT!素晴らしい。これら項目で評価していきましょう。

 

 

容量とサイズ

容量は20L。サイズは48cmx30cmx20cm(縦x横x奥行)で、日本人の背中であれば男女とも非常に収まりの良いサイズ感です。大きすぎず小さすぎない絶妙な大きさですね。人が背負うとこんな感じです。

 

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私は13インチのMacBook AiriPhoneAirPods、充電アダプター&ケーブル類、鍵、財布、メガネ、手帳、筆箱、折りたたみ傘、ハンドタオル、上着バックパックに常備していますが、これだけならまだ全然余裕のある状態です。小物や何冊かの本ならまだまだ追加収納できます。

 

なお、A4サイズの書類は折り目を付けずに、PC収納スペースかメインコンパートメントに収納可能ですね。

 

 

収納と整理しやすさ

収納スペースは3つの大きな荷室+1つの小さな荷室+2つのサイドポケットに分かれています。

 

3つの大きな荷室は、以下の3つに分かれています。すべてジッパーで開閉。

 

・PC収納スペース(専用)

16インチまでのノートPCを収納可能。なので、私のMacBook Air(13インチ)は問題なく収納できます。ただしクッションなどはないので、スリーブなどにPCを入れた状態で収納した方が良さそう。PCだけでなく書類やノートなどの薄手のものなら一緒に収納できます。

 

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・文具小物収納スペース

文房具や小物類などを整頓して収納できるように、仕切りが何カ所か設けられている。奥行きはないが、深さが20cm以上あるので財布やメガネケースなど入れられる。余り大きなモノは入れられない。

 

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・メイン

一番大きな気室で面積としてはバックパック背面のほぼ全域位の大きさがある。但し、文具小物スペースと容積を共用するので、文具小物スペースにたくさんモノを入れてしまうと、メインの容量が減ってしまう仕組みになっている。開口部のジッパーがU字に半分くらい開くので、大きな荷物も取り出しやすい。

 

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背面に1つある小さな荷室は、これもメイン気室と容量を共用している。開口部が17cm程度、深さも10cmくらいと小物しか入れられない。取り出しやすい位置にあるので、スマホやメガネとか入れるのに便利なスペース。

 

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2つあるサイドポケットは、背負った左側がペットボトル収納ポケット、右側がチャック付きの小物収納スペースになっている。

 

耐久性と素材

生地の素材は「Bluesign®認証840Dリサイクルバリスティック®ナイロン、PFASフリーDWR」とのこと。

 

TUMIなどのバックでも使われている840デニールのバリスティックナイロン生地で作られているので耐久性はかなり高そう。

 

また、DWR(Durable Water Repellent:耐久撥水)なので生地に撥水機能があります。防水ではないので完全に水の侵入を防げるわけではないですが、ちょっと雨に降られたくらいなら浸水せずに済みます。

 

 

快適な装着感

アオエデ エアスピードバックパックの装着感は非常に快適。これはエアスピードと呼ばれる、背面がメッシュになっていて背中とバックパックの背面に空間が作られる構造によるものが大きいかと。

 

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グレゴリーやオスプレーの山用ザックによく見られるような、メッシュの背面が採用され、背中とザックの背面が直接接触しないので背中が蒸れません。また、背中にメッシュ生地がピタッとフィットするので、装着感がとても自然。

 

デイリーバックパックでこの構造を採用しているものはあまりないのでは?!夏などの暑い時期に蒸れないのでとても快適です。

 

また、このバックパックは肩紐(ショルダーストラップ)のみで支える構造で、チェストベルトやヒップベルトなどは無いのですが、肩と背中で上手く重量分散するようになっているので重量をあまり感じません。

 

 

セキュリティ機能

このバックパックにセキュリティ機能は無いです。鍵やロックは付いていません。

ただ、南京鍵を買ってきてメイン気室のジッパー取っ手に付けようと思えば付けられます。

 

 

重量

重量は1.02kg。ちなみに私が日帰り登山用に使っているザックである、グレゴリーのミウォック24が24Lで700gなので、やや重いバックパックかもしれません。

 

ただ、頑丈なバリスティックナイロン製ということや、自立用に背中にフレームが入っているので、耐久性や自立する利便性を加味すれば仕方ありません。バックパック自体の重さは気になるほどではないです。

 

 

デザインとスタイル

とてもシンプルで無駄のないシルエットに好感が持てます。今回はブラックを買いましたが、デイリーユースだけではなくビジネスにも使えそうです。内装に派手さはないですが、随所にこだわりが感じられます。

 

登山用ザックほど機能やデザインが詰め込まれているわけでは無いですが、求められている機能をシンプルに実装しているところが素晴らしいです。

 

 

価格

石井スポーツで買いましたが、売価は18,700円でした。

まぁ、安くはないですね。

 

 

まとめ

仕事や日常使い用のバックパックとしては、かなり高機能な一品と言えるでしょう。

 

耐水機能やエアスピードなどのアウトドアから受け継がれた機能や使い勝手の優れた各気室などなど、優れた登山用ザックをリリースしてきた老舗ブランドであるオスプレーならではのバックパックで、気の利いた作り込みはさすがの一言。

 

特に自立するバックパックは想像以上に便利です。カフェや会議室などバックパックを置くスペースが足下に限られているようなケースなど、少ないスペースでの使い勝手が向上します。

 

なお、今まで感じた不満点は以下の通りです。どれも小さなもので、慣れてしまった今ではさほど気になりませんね。

 

・ジッパーが少し硬めなので、開け閉めしにくい

・文具小物スペースとPC収納スペースにアクセスする際に、ジッパーに雨除けとして付いていると思われる蓋部分が少し邪魔

 

 

以上、オスプレー アオエデ エアスピードバックパックのレビューでした。

Apple Watch Ultraを登山仕様にカスタマイズしてみよう

以前に、Apple Watch Ultraは登山で使えるかという記事を上げましたが、その続編になります。

 

daydream2006.hatenablog.com

 

 

めでたくアウトドアに強いApple Watch Ultraを手に入れたのであれば、登山仕様にカスタマイズして有効利用したいですよね。

 

そこで、Apple Watch Ultraを1年半以上登山で使ってきた経験を踏まえて、Apple Watch Ultraを登山で使う際のカスタマイズについて、いろいろ述べてみたいと思います。

 

 

 

文字盤を登山仕様にする

 

初めに登山仕様の文字盤を考えてみたいと思います。

 

Apple Watchは文字盤を編集して自分好みのものを複数作成し、適宜切り替えることが出来るので、まずは登山用の文字盤を作成しましょう。人によって好みやお気に入りのアプリは違ってくると思いますが、参考までに私の例を挙げてみたいと思います。

 

私の登山用文字盤

 

私は「モジュラーUltra」の文字盤をベースに登山用の文字盤を作成しています。Apple Watch Ultraの大きな画面を生かすように作られているので、他の文字盤とは配置可能な情報量が違うんですよね。

 

コンプリケーションに関しては、上の列左から、気温、方位、バッテリーの順に配置。下の段は左からDuffyの万歩計表示、日の出日の入り時間、YAMAPの順に配置しています。そして、両脇のゲージ(ベゼル)は高度計になっています。

 

この文字盤の利点としては、右下に登山アプリを持ってくることでタップして起動しやすい配置にしていること。また、日の入りの時間を把握することで、安全な行動時間を意識した時間配分を考えられるようになることでしょうか。

 

最も重要な時刻確認が容易にできる大型デジタル時計をドーンと中央に配置しています。そうすることで、いかなる状況下でも非常に見易くなるので気に入っています。登山で時間管理はとても重要ですからね!

 

「あれ?ウェイファインダーじゃないの?」という声が聞こえてきそうです。確かに、ウェイファインダーは大きな方位磁針があり、見栄え良くアウトドア向けの作りですが、情報が小さく見にくい状態で表示され、全体的に視認性が良いと感じないので個人的に好みではないです。特に時計の針が見にくく感じます。

 

なので、必要な情報を見易い形で最小限配置した、シンプルな文字盤を登山用にしています。これが行き着いた個人的なベストの形です。まさに、Less is more!

 

参考までに、文字盤について、登山でいろいろ試行錯誤してみての気づきは以下の通り。

 

・ウェイファインダーの方位磁針はアウトドアとしての雰囲気は良いが、登山アプリがあると文字盤の面積を取る割にはあまり使わない機能である

 

・天気や気温、日の出日の入り時間表示など通信が必要なコンプリケーションは、通信環境の悪い環境だとほぼ使えないことを頭に入れて使うこと(特に長期縦走時など)

 

・時計は針よりもデジタルの方が、多くの条件下で高い視認性を持つ

 

・気温は必ずしも現在地の気温ではない(ネットで公開されている平地の気温)ので注意。Apple Watchに外気温センサーないので搭載希望

 

・充電状況を把握するために、バッテリー残量は必ずコンプリケーションに入れておく。山頂までの距離感の目安になるので、高度計も表示しておくと尚良し

 

なお、一点付け加えておくと、上の文字盤だけではなく登山時の緊急用としてウェイファインダーをベースに高度計を追加した文字盤も作成しています。

 

なぜかというと、ウェイファインダーの方位磁針で現在地の緯度と経度を常時知ることができるからです。何らかの問題が発生して、登山アプリが使えず、紙の地図を見なければならない場合に備えて、緯度・経度・高度といった現在地を割り出すために必要な情報を一目でそこから取得できるようにしています。

 

 

登山ではどのバンドを使うべきか?

 

Apple Watchにてユーザー側で変更できる外観の要素として、バンドの交換があります。既存の時計と比較すると、簡単かつ気軽に交換できるので、用途によって付け替えると気分もだいぶ変わってきますね。普段使い用や登山・スポーツ用などいくつかバリエーションを持っておくとよいでしょう。

 

Apple純正の49mmケース対応バンドだと登山に適応できそうなのは、アルパインループかトレイルループのどちらかでしょう。両方買って試してみたので、比較してみます。

 

アルパインループ

 

このバンドは「バンドの留め強度」が必要な場合に使うバンドです。

 

つまり、クライミングなどで岩にバンドが擦れて、留め具の部分が外れてしまうような事態が想定される場面で使うバンドです。

 

アルパインループはバンドに縫い付けられている穴に留め具を挿して固定する方式なので、留める力が強く簡単には取れません。

 

ただ、この挿す行為が結構面倒くさいんですよ。実際、大した時間や手間ではないのですが、Apple Watch Ultraを装着する毎にこれをやると、結構面倒に感じてしまうんですね。

 

なので、普段使い用のバンドとしてはあまりオススメできません。私は数週間使ってこのバンドを普段使うの止めてしまいました。今ではクライミング専用のバンドです。

 

 

トレイルループ

 

現在、私がメインで使用しているのはトレイルループです。

 

アルパインループと比較すると、一旦装着してしまえばどちらも余り装着感は変わらないのですが、装着時の気軽さは圧倒的にこちらが上です。こちらはマジックテープ仕様で、腕にくるっと巻いてマジックテープで適切な位置で留めればOK。

 

デザイン的にもアルパインループやシリコン製のものと比べると、質感があって、さりげないオシャレなデザインにも目を引きますね。

 

登山で使用していても、クライミングでもしていなければ、トレイルループで全く問題ありません。歩く・走ることがメインの山行であれば、間違いなくトレイルループで決まりかと。

 

ただ、大きく2つ欠点があります。

 

①汗や雨で濡れるし、それほど速乾じゃない

 

山行中にかいた汗や雨を吸ってバンドが濡れます。行動中は良いのですが、停滞時など体温が下がるとヒヤリとして結構気になるんですよね。しかも、乾くのはそんなに早くありません。

 

②長期間使っているとマジックテープと接する面が毛羽立ってくる

 

ナイロン製マジックテープの宿命みたいなものですが、私の場合は1年ちょっとくらいで毛羽立ってきました。結構いい値段するから、耐久性はもっと欲しかったかなという印象。

 

 

シリコン製のバンド

www.apple.com

 

上のアップル純正の2つのバンド以外ですと、シリコン製バンドが人気ありますね。正直な話、シリコンバンドが一番賢い選択かもしれない。

 

実際、汗や雨・雪などの濡れに強いし、ソロループタイプのバンドを買えば装着の手間もほとんど掛からず便利なんですよね。使い捨てだと思えばAmazonで売っている中華製シリコンバンドがとても安く手に入れやすい。

 

個人的にはシリコン製だとデザインが単調になりがちで余り工夫できないところがちょっと、という感じなんですが、機能性重視の登山用と割り切れば妥協できる範囲。

 

ちなみに、Apple Watch Ultraは45mmケース用のバンドがそのまま使えますので、49mm用がない場合は45mm用を購入してくださいね。

 

 

最終的には上記の機能面や欠点を踏まえた上で、予算やデザインなどからお好きなバンドを選んで貰えば良いと思います。

 

 

ケースを付けるか問題

 

高価なApple Watch Ultraということもあり、岩稜帯などの岩場で傷つけてしまったらどうしよう、と思うこともあるでしょう。そこで、画面にフィルムやケースカバーを付けて傷から守ろうと考えるのは自然なこと。

 

まず、ガラスフィルムは貼っておいた方が良いです。私が使っているのは安定のNIMASOのガラスフィルムです。

 

 

まぁ、実際は何でも良いと思います。今、フィルムが貼ってあるガラス面を見てみてもフィルムに何本かキズが見えるので、貼っておいて良かったです。

 

次にケースですが、以下の製品を使っています。

 

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0BCFK9XL1

 

もう終売になったようでリンク先の製品は買えませんが、ケース装着してみた個人的な感想としては、傷つくリスクの高いクライミングにでも行く場合以外はケース付けなくてもよいかと。

 

理由としてはケースを付けると、ボタン類や竜頭の操作がしにくくなりますし、ボタン類の誤動作の原因になりかねないからです。

 

実際、何かのはずみでケースのボタン保護カバーがずっとサイドボタンを押している状態になってしまい、119番の緊急コールを発動させてしまったり、86デシベルのサイレンを街中で鳴らしたことがあります(汗

 

先日行った剱岳北穂高岳の山行にもケース無しで行きましたが全く問題ありませんでした。なので、今は山に行くときにケースは装着していないことがほとんどです。

 

 

 

今回は私の登山用Apple Watch Ultraカスタマイズをご紹介しました。人によっていろいろ好みもあると思いますので、これらの情報を参考にしながら自分なりのApple Watch Ultraに育ててみて下さい!

 

では、今回はここまで。

 

 

【おまけ】

 

個人的にApple Watch Ultraに欲しい機能。Appleさん、最近ネタ切れ気味なんでしょうから、参考にしてくださいな。

 

①外気温計

山の中だと気温コンプリケーションで表示される平地の気温とは全然違うので、直接現在地の気温が測れる外気温計測機能が欲しい。

 

②AI天気予報

通信することなく気温や気圧の変化などから天気の変化もしくは降雨を「おおよそ」でよいのでAIで予測できる機能が欲しい。何時間後の晴れの確率何%とか何時間後の降雨確率何%とかいう感じで。

 

③熊除け/虫除け機能

熊鈴の音もしくは熊や虫が嫌いな音波を出す機能。熊鈴忘れたとき便利だし、アブやブヨをマジでどうにかしたい。

 

「特別編 響け!ユーフォニアム〜アンサンブルコンテスト」のレビュー&コーチングの奥深さを知る

ども、元Euph.吹きです。

 

アニメ3期を現在進行形でやっていますが、今になって2023年公開の「響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト」を鑑賞したので感想など。

 

ensemble.anime-eupho.com

 

 

もっとも、原作はずっと前に読んでいて、2018年に出版された「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話」の中に出てくるショートストーリーのひとつがアンサンブルコンテストなんですよね。その映像化が本作。

 

 

ちょうど、前作「誓いのフィナーレ」の後日譚として、アニメ3期へつなぐストーリーということで作られたのでしょう。本作から久美子達の世代が部長などの幹部を務めるようになるので、その仕事ぶりを覗き見できちゃいます。

 

吹奏楽界隈ではアンサンブルコンテストはオフシーズンでもある冬の風物詩で、略してアンコンとか呼ばれてます。私も吹奏楽部にいたときは小編成を組んで校内予選に参加していましたので、当時を思い出しながら鑑賞していました。

 

 

まず、オープニングがずるい。ずるすぎる。

 


www.youtube.com

 

駅ビルコンサートの「宝島」に引き続き、吹奏楽経験者を悶絶死させる楽曲をオープニングにもってくるとは京アニもなかなかの策士ぶりですな。

 

この「オーメンズ・オブ・ラブ」という曲は吹奏楽経験者であれば誰もが一度は演奏経験があるであろうポピュラーな曲。原曲はT-SQUAREの同名の曲です。

 

OMENS OF LOVE

OMENS OF LOVE

  • provided courtesy of iTunes

 

ブログのタイトル写真を撮るついでに、楽譜見ながらオープニングでユーフォ吹いてる久美子の運指を確認しましたが、ちゃんと合っているのが京アニクオリティという奴ですか(驚

 

オープニングで前作の劇場版「響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ」から陸続きの作品だと言うことが分かりますよね。映像で流れる写真のほとんどが、久美子の一つ上の先輩が引退するまでのものなので、その流れの先にあるストーリーが本作であるということなのでしょう。

 

てか、この写真誰が撮ったんだろ。スナップ撮影に只者ではないセンスを感じる。

 

 

この作品のストーリーは大きく2つに分かれていて、前半はアンコン編成の話、後半はパーカッションの釜屋つばめの話が軸になっています。

 

アンコン編成の話は、初々しい久美子部長の調整力が発揮されて、いろいろありながらも無事漏れなく部員が編成を組めるようになるわけですが、個人的に印象に残ったのは後半の釜屋つばめのストーリーです。

 

釜屋つばめはかつて「チームもなか」の一員だったパーカッションパートの部員で、今作では久美子や麗奈と同じ編成にマリンバ担当として入るわけですが、演奏技術は高いものの合奏で合わせるとしっくりこないという設定になっています。

 

久美子のある気づきが切っ掛けでその問題は解消されるわけですが、何かが上手くいかないときって意外と基本的なことがすっぽり抜け落ちていたりして、それを補う外からのコーチングって大事だなと思うことが実生活でも仕事でもよくあります。

 

でも、人を傷つけたりモチベーションを下げたりしないように、丁寧かつ効果的にコーチングするって意外に難しいのですよね。麗奈のような「できる」人だとこの辺苦手な人が多かったりするのですが、久美子は上手ですよね。さす部長です。

 

人にものを教えたり、指導する立場になったりした時用に、この久美子のような一見遠回りなアプローチを覚えておくと良いかもしれません。

 

なぜしっくりこないのか、久美子が何に気付き、それをどうやって解決したかなどの詳しいことは、是非この映画を見るか原作を読んでくださいね。

 

個人的にはすっかりパーカッションのパートリーダーになった井上さんの活躍ぶりに目を細めたわけですよ。三日月の舞のシンバルだけじゃないぞと。

 

では、今回はこのあたりで。