DAYDREAM

白日夢を徒然なるままに

ALWAYS 続・三丁目の夕日

Aw3_2あれだけ好評だった前作の続編というとどうしても不安(なにせ過去の経験から導き出されるものだけにタチが悪いわけだが)が先に立ってしまうものですが、そんな複雑な感情を孕ませつつ見てきました。

結論から先に言ってしまうと「なかなかどうして、いいんじゃない」が鑑賞後の正直な感想です。

確かに前作と同じインパクトを求めると足りません。感動する回数も少ないでしょう。前作が1つのエピソードに必ず最後に1つの感動をもたらしていたのに対して、今作はあえてそういう作りにしていないので比較してしまうと「間延びしている」印象を受けるかもしれません。これは偉大な1作目を持つ弊害ですね。

でも、今作のそれぞれのエピソードの主役はなんというか影があるんですよ。何か悩んでいたり、過去を引きずっていたり。それがいい具合にドラマに幅を持たせていて、ただ感動させるのではなくちょっと考えさせるような物語になってますね。前作の宅間(アクマ)先生のような話が多いといえばわかりますかね。

当然そうなると感動という意味では薄くなるのですが、キャラクターの生き様とかが浮かび上がってきてむしろそういう意味では今作の方がヒューマンドラマを見ている気になれます。彼らもただ脳天気に三丁目の住人やってるわけじゃないぞと。

それにしても秀逸なのはこの三丁目の夕日シリーズのオープニングです。1作目のゴム動力の模型飛行機が飛んでいくVFXは誰がなんと言おうと邦画史上最高のオープニングシーンですが、今作のオープニングももの凄い仕掛けが用意されていました。さすがVFXに精通している監督と「東宝」のコラボレーションですが、このサービス精神が嬉しいですね。これぞ娯楽映画です。

まぁ、なんだかんだでかなりクオリティーの高い作品に仕上がっていることは確かです。是非劇場まで足を運んで見てください。