DAYDREAM

白日夢を徒然なるままに

「特別編 響け!ユーフォニアム〜アンサンブルコンテスト」のレビュー&コーチングの奥深さを知る

ども、元Euph.吹きです。

 

アニメ3期を現在進行形でやっていますが、今になって2023年公開の「響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト」を鑑賞したので感想など。

 

ensemble.anime-eupho.com

 

 

もっとも、原作はずっと前に読んでいて、2018年に出版された「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話」の中に出てくるショートストーリーのひとつがアンサンブルコンテストなんですよね。その映像化が本作。

 

 

ちょうど、前作「誓いのフィナーレ」の後日譚として、アニメ3期へつなぐストーリーということで作られたのでしょう。本作から久美子達の世代が部長などの幹部を務めるようになるので、その仕事ぶりを覗き見できちゃいます。

 

吹奏楽界隈ではアンサンブルコンテストはオフシーズンでもある冬の風物詩で、略してアンコンとか呼ばれてます。私も吹奏楽部にいたときは小編成を組んで校内予選に参加していましたので、当時を思い出しながら鑑賞していました。

 

 

まず、オープニングがずるい。ずるすぎる。

 


www.youtube.com

 

駅ビルコンサートの「宝島」に引き続き、吹奏楽経験者を悶絶死させる楽曲をオープニングにもってくるとは京アニもなかなかの策士ぶりですな。

 

この「オーメンズ・オブ・ラブ」という曲は吹奏楽経験者であれば誰もが一度は演奏経験があるであろうポピュラーな曲。原曲はT-SQUAREの同名の曲です。

 

OMENS OF LOVE

OMENS OF LOVE

  • provided courtesy of iTunes

 

ブログのタイトル写真を撮るついでに、楽譜見ながらオープニングでユーフォ吹いてる久美子の運指を確認しましたが、ちゃんと合っているのが京アニクオリティという奴ですか(驚

 

オープニングで前作の劇場版「響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ」から陸続きの作品だと言うことが分かりますよね。映像で流れる写真のほとんどが、久美子の一つ上の先輩が引退するまでのものなので、その流れの先にあるストーリーが本作であるということなのでしょう。

 

てか、この写真誰が撮ったんだろ。スナップ撮影に只者ではないセンスを感じる。

 

 

この作品のストーリーは大きく2つに分かれていて、前半はアンコン編成の話、後半はパーカッションの釜屋つばめの話が軸になっています。

 

アンコン編成の話は、初々しい久美子部長の調整力が発揮されて、いろいろありながらも無事漏れなく部員が編成を組めるようになるわけですが、個人的に印象に残ったのは後半の釜屋つばめのストーリーです。

 

釜屋つばめはかつて「チームもなか」の一員だったパーカッションパートの部員で、今作では久美子や麗奈と同じ編成にマリンバ担当として入るわけですが、演奏技術は高いものの合奏で合わせるとしっくりこないという設定になっています。

 

久美子のある気づきが切っ掛けでその問題は解消されるわけですが、何かが上手くいかないときって意外と基本的なことがすっぽり抜け落ちていたりして、それを補う外からのコーチングって大事だなと思うことが実生活でも仕事でもよくあります。

 

でも、人を傷つけたりモチベーションを下げたりしないように、丁寧かつ効果的にコーチングするって意外に難しいのですよね。麗奈のような「できる」人だとこの辺苦手な人が多かったりするのですが、久美子は上手ですよね。さす部長です。

 

人にものを教えたり、指導する立場になったりした時用に、この久美子のような一見遠回りなアプローチを覚えておくと良いかもしれません。

 

なぜしっくりこないのか、久美子が何に気付き、それをどうやって解決したかなどの詳しいことは、是非この映画を見るか原作を読んでくださいね。

 

個人的にはすっかりパーカッションのパートリーダーになった井上さんの活躍ぶりに目を細めたわけですよ。三日月の舞のシンバルだけじゃないぞと。

 

では、今回はこのあたりで。