前回、MacBook Air(2020)(以下、MBA)を購入した旨の記事を上げました。4月中旬には届いて、それからしばらく使用していますが、モバイル用のサブマシンとして申し分ない性能で満足しています。
ただ、MacBook 12"からの買い換えなので、12"⇒13"への大型化かつ約300gの重量増ということでモバイル用途としてはやや後退した感じはあります。実際に手に取るとMBAの方がドッシリ重量を感じます。
しかし、先日新型のMacBook Pro 13"(2020)(以下、MBP)が発売され、なんだかMBAも微妙な立ち位置になってしまいました。
その原因はMBPの下位モデルの存在です。
MBPの下位モデルは2019年モデルと全く同じ構成のまま出してきました。CPUやGPUが上位モデルやMBAと比較すると古く見劣りする内容になっていることは否めません。
その代わり価格が抑えられているため134,800円から購入することができ、価格的には魅力的な一台になっています。
一番重要な性能に関してですが、今までの説明からするとMBPは最新のMBAに性能面で劣りそうですが、実はそうでもないどころか、MBPの方が高性能ということが「お宝鑑定団」のレポートに上がっていました。
お宝鑑定団のベンチマークと併せてITmediaの記事を読むと、MBAとMBPの下位モデルの関係は以下のように要約出来ると思います。
・CPUやGPUはMBAが最新型を使っているにもかかわらず、何故かMBPの方が良い数値が出る。特にマルチコアは歴然。
・時間をかけて処理するエンコードなどの作業は圧倒的にMBPの方が早く処理出来る
つまり、高負荷な作業をする場合にはMBPの方が断然良い、ということです。
こうなると、価格的にほとんど変わらないMBPの下位モデルが良いのか、MBAが良いのか、使用を想定するケース別に以下のようになるのかなぁ、と言う感じです。
【MacBook Pro 13"(2020)下位モデルが良いケース】
・Final Cut ProやPremiereで映像編集や、一眼カメラのRAW現像を頻繁に行う人
・画像編集で色域の広いディスプレイを必要とする、もしくは望ましいケース
【MacBook Air(2020)が良いケース】
・持ち運びが多く、少しでも軽く薄い方が良い(但し重さの差は110g程度)
・文書編集やWebブラウジングなどの作業が主体
・バッテリーの持続時間を優先する場合(但し差は1時間程度)
基本的にMBAはやや非力ではあるものの、モバイル用Macとしての立ち位置は確立しているように思えます。
しかし、その割に重さの差が110g程度しかないので微妙です。これなら、1〜2万円余計に出して高性能なMBPを買うのも十分理に適った判断と言えます。
一方でMBP下位モデルはマルチメディアを扱うPro用のノート型Macとして、十分な性能かと言われると疑問です。MBAより高性能とは言っても、MBP16"モデルには大きく性能は劣ります(お宝のベンチマーク参照)。
しかも、GPUはCPU内蔵と非力な感じは否めません。なんでProモデルなのに13"だけGPUを別個搭載しないのか不思議なんですよね。
かといって、モバイル用途には既にMacBook Airがあるし、特徴が大きく被るのでなんとも立ち位置が微妙なMacになっていますよね。見栄要員?!
この点、消費者を混乱させる当たりAppleの商品構成ミスではないかとさえ思えます。間違いなく両者カニバるでしょう。MacBookシリーズの商品点数が多いわけでも無いのに、これはちょっと問題ありかなと。
ここは、消費者が混乱しないように素直にMBPは上位モデルのみの販売、もしくは噂の14インチ化で差別化する必要があったと思います。