DAYDREAM

白日夢を徒然なるままに

韓国海軍「チュンムゴンイスンシン」「チョンジ」&護衛艦「おおなみ」

※写真が大量にあります

 

本日晴海埠頭にて一般公開された、大韓民国海軍巡航訓練戦団を構成する韓国海軍チュンムゴンイスンシン(忠武公李舜臣)級駆逐艦ネームシップである「チュンムゴンイスンシン(DDH-975)」と補給艦「チョンジ(AOE-57)」を見てきました。

 

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左が駆逐艦「チュンムゴンイスンシン」右が補給艦「チョンジ」

何故か後ろに日本の帆船「海王丸

 

しかし、大韓民国海軍巡航訓練戦団ってネーミングが凄い。戦団ですよ、戦団。

 

今回の自衛隊側のホストシップは護衛艦「おおなみ(111)」が勤めていました。

 

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前回のチリ海軍には「まきなみ」、トルコ海軍には「たかなみ」とホストシップと言えばたかなみ型というイメージになりつつあります。順番的には次は「さざなみ」ですかね。呉から出動しないとだけど。

 

残念ながら「おおなみ」は一般公開無しだったので写真はこれだけ。

 

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艦に掛かっていた横断幕を見ると、どうやら韓国艦は練習航海の寄港地としてこの晴海埠頭に立ち寄ったみたいですね。今後寄港予定の国の国旗が描かれています。

  

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艦尾を撮影。「チュンムゴンイスンシン」から乗り込んで「チョンジ」まで見学できそうです。早速乗艦してみましょう。

 

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補給艦「チョンジ」のヘリ甲板にて。

 

チョンジとは天地と言う意味だそうで、韓国軍の補給艦はこのチョンジ級が稼働しているとのこと。自衛隊の補給艦と比較するとちょっと小ぶりですね。

 

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ヘリ甲板から一段下に下りられたので舷側を船首方向に歩いて行きます。

韓国軍の艦艇も自衛隊同様、キレイで整理整頓がしっかりしているなぁ、と思いました。最近海外艦をよく見るのでどうしてもそういうとこ気になっちゃうんですよねぇ。

 

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舷側を歩いて行くとチョンジの中に展示室がありました。上の写真はその中にあった今回の練習航海に関して説明の書かれているボードです。

 

英語でいろいろ説明が書かれていますが、要は2016年9月5日から12月21日まで107日間かけてこの2隻の船で12カ国13港を航海していくとあります。

 

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HYUNDAIの展示コーナー。日本で言うと三菱的なポジションなんですかね。駆逐艦や潜水艦から海上警備艇(日本で言うところの海上保安庁の保安艇)まで作っているとのこと。

 

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韓国の造船会社「VOGO」の展示スペース。ボードにある2005年の特殊潜航艇っぽいものに心引かれました。韓国版「マイアーレ」?

 

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これは韓国の「SooSung Defence Industries Ltd.」の展示ブース。

何を展示しているのかと言うと、砲身の中を掃除する機械です。真ん中にブラシが付いていてそれでキレイにするようです。

 

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「チョンジ」の展示室を出て駆逐艦「チュンムゴンイスンシン」まで戻ります。

上の写真はヘリ格納庫の中にあった自販機ですが、大体1本500〜600ウォンですね。日本円にすると1ウォン=約0.1円なので、だいたい50〜60円といったところ。

 

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 「チュンムゴンイスンシン」の前甲板船首付近から艦橋方向を撮影

 

もの凄い既視感あるなぁ、と思ったら去年の自衛隊観艦式に同級の3番艦である「テ・ジョヨン」が来ていて横須賀で一般公開されていたのを見学してました。同型艦だけあって全く同じ。

 

daydream2006.hatenablog.com

 

 

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「チュンムゴンイスンシン」の主砲と艦橋。その間にVLSのセルがあります。

 

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「チョンジ」の前甲板を「チュンムゴンイスンシン」側から撮影。

補給艦独特の洋上給油や補給を行うための設備が見えます。機銃と思われる兵装もありますね。

 

この大韓民国海軍巡航訓練戦団の次の寄港地はロシアのウラジオストクとのこと。

 

以上、艦艇見学レポでした。

チリ海軍「エスメラルダ」&護衛艦「まきなみ」

※大量の写真があります

 

本日は晴海埠頭にてチリ海軍練習帆船「エスメラルダ」の一般公開があったので行ってきました。

 

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晴海埠頭に係留中の前が「エスメラルダ」、後ろが日本側のホストシップを勤める護衛艦「まきなみ」です。本日は「まきなみ」も艦艇公開を実施していましたのでそちらにも参加します。

 

さて、チリ海軍練習帆船「エスメラルダ」は就役が1954年(昭和29年)とかなりの船歴を持った船になります。別名「チリの浮かぶ大使館」とも呼ばれているようで、その長い船歴から世界各国の行事やイベントなどにかなりの回数参加しているとのこと。

 

上の写真のエスメラルダをよく見ると一番前のマストだけに横帆を張るための4本の横棒があるのが分かると思います。後ろの3本のマストは横棒がなく横帆が張れないので、ヨットのような縦帆を張ることになります。こういった帆装の船をバーケンティンと言います。

 

ちなみに、日本が誇る帆船「日本丸」と「海王丸」は最後部のマストのみ縦帆のバークと呼ばれる種類の帆船になります。

 

この「エスメラルダ」はバーケンティンで世界で2番目にマストの高さがある船です。

 

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帆船と言えば船首像ですが、エスメラルダはコンドルなのですね。南米の船らしいです。

 

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さて、早速乗り込んでみましょう。まずは後甲板側から見学開始です。

 

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これは帆船ならではの装備で先日見学した日本丸にも付いていました。

「ハンドキャプスタン」と言ってセールなどに掛かっているロープを巻き上げる装置です。上の穴に木の棒を差し込み、てこの原理で人力で回しながら巻き上げる仕組みです。

 

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帆船と言えば大きな舵輪を持っていることが特徴ですが、エスメラルダも例に漏れず船体後方にあります。ちょうど目の前にマリンベルがあったので舵輪をバックに撮影。

 

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前甲板に移動します。帆船だけあってそこら中にロープが置いてあって躓きそうになります。

 

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エスメラルダの礼砲

 

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これは揚錨機です。ちなみに左に2人いるチリの海兵さん、ロープをまたぐ地点に手を貸す目的でいらっしゃるのですが、いつの間にか交流の場所になっていて記念写真や来場者と握手をして貰う場になってました。

 

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エスメラルダの艦橋部分にモットーが書かれています。「VENCER O MORIR」訳すと「勝利か死か」です。日本人には強烈ですが深い言葉です。

 

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チリ海軍グッズとチリのお酒?を船上で売ってました。チリというと赤ワインを連想しますけど、写真はちょっと違う飲み物のようですね。

 

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後ろ姿はまさに「白い貴婦人」ですね。曇天なのがちょっと残念。

 

さて、次は護衛艦「まきなみ」に向かいます。

 

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護衛艦「まきなみ」はたかなみ型護衛艦の3番艦です。定係港は青森県の大湊なのでホストシップの役をするために東京まで来たのでしょうか。

 

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前甲板から艦橋方向を撮影。むらさめ型たかなみ型のやや無骨な艦橋が好きなんですよねぇ。

 

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ヘリ甲板にSH-60Jがいました。操縦席と後部の見学が出来るようでしたので、後部側の見学列に並びます。操縦席側は大人気だったので、、、

 

全体的にヘリ内部はソナーなどの機器を詰め込みまくっていてあまり空間に余裕がない印象。とはいえSH-60J内部を見学できる貴重な機会でした。

 

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ヘリ見学の後は艦橋も見られるとのことでそちらに移動です。写真はマストの麓にあった「まきなみ」のマリンベルです。

 

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艦橋内部。基本的に汎用護衛艦の艦橋内はどれも狭いです。

 

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艦橋から前甲板を見下ろす。なんだか手前の白いCIWSのレーダー部分が結構邪魔ですね。

 

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艦橋からは艦内の狭いタラップを下りて下船します。いつものことですが、カメラ持ちながらだと結構危険なので首からかけて対応してます。

 

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はい、と言うわけで2016年8月28日のチリ海軍練習帆船「エスメラルダ」&護衛艦「まきなみ」の晴海埠頭一般公開の様子でした。

横須賀サマーフェスタに行ってきた ’16

※大量の写真があります

今年も行って参りました、横須賀サマーフェスタ。

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昨年の地獄のような暑さの中でのイメージがあったので、今年も早めに入って早めに撤収の作戦で挑みました。でも、適度に曇っていたのでさほど太陽光線にやられることもなく、この時期としては比較的過ごしやすい中でのサマーフェスタだったと思います。

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お、公開艦を看板で表示頂けるとはありがたいですね。

個人的に今年の公開艦の狙い目は砕氷艦「しらせ」と護衛艦「てるづき」です。「いずも」と「たかなみ」は昨年いろいろなところで乗らせて貰いましたので。

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まずは、逸見岸壁に停泊中の護衛艦「いずも」から。

いつもの30t運搬可能なエレベーターで格納庫から甲板に出ます。

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おぉ、なんてラブリーなSeaRAM。海士長さんお疲れ様です、、、

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いえいえ、本物はこっち。そういえばファランクスさんもいらっしゃいましたよ。

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もう「いずも」の甲板上はカオスってことで。

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「いずも」の甲板上から米軍基地側を撮影。

そういえば、横須賀の米軍基地側も今日はフレンドシップデーで基地開放してるんですよね。空母「ロナルド・レーガン」の姿が遠巻きに見えますが、艦艇公開される船がこれだったらそっちも行ったかも。

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格納庫まで下りて下船します。でかいですよね、「いずも」の格納庫。

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次は吉倉桟橋側で公開している砕氷艦「しらせ」、護衛艦「たかなみ」と「てるづき」に向かいます。

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砕氷艦「しらせ」は南極観測船としては4代目(宗谷・ふじ・しらせ・しらせ(II))の船になります。ちなみに、この船は「しらせ」としては2代目の船で日本唯一の砕氷艦になります。海上自衛隊が自前で南極観測船としての砕氷艦を運用しだしたのが昭和40年の「ふじ」からなので、もうすでに50年以上の歴史があるわけです。(初代南極観測船宗谷」は海上保安庁が運用した)

今年も11月に南極へ向けて出港するとのことです。

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「しらせ」の貨物コンテナ搭載部分。航海中の激しい揺れにも耐えられるようにコンテナセルガイドに沿って積載されます。両舷で56個もコンテナを搭載できるとのこと。

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後部ヘリ甲板後方より格納庫。お台場に停泊している初代南極観測船宗谷」とは大きさが違いすぎます。「しらせ」の方が排水量的に4倍以上大きいみたいです。

ちなみに、宗谷は元横須賀鎮守府付属の艦艇なので、実は横須賀基地を母港とする「しらせ」の所属上の大先輩だったりします。

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艦橋から舷側にかかる救命ボートと海面上を走るゴムボートを見る。

「しらせ」は護衛艦と比較するとかなり余裕のある作りをしているのがわかります。

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「しらせ」の船室。二人部屋なんですね。なかなか快適そう。

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艦橋はとても広く非常に余裕のある作りになっていました。また、砕氷艦独特の機構として上の写真にあるような氷に閉じ込められた時に使う「ヒーリング装置」なんてのもあるんですね。 

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さて、次は「たかなみ」を経由して「てるづき」を見学します。

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「てるづき」のヘリ甲板から。隣の「たかなみ」の格納庫付近と比較すると特徴的なのが、後部レーダー(FCS-3A)の存在ですね。さすが防空駆逐艦秋月型の血統を引く艦だけあって、このレーダーでBMD対応時に防空能力が低下したイージス艦を護衛する僚艦防空能力を持つに至るわけですね。

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前甲板VLS付近から艦橋を眺める。

こちらもイージス艦のようなレーダーの存在感が特徴的ですね。

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自走式デコイの発射管。自走式デコイは魚雷防御のための仕組みで、攻撃されている魚雷を欺いて影響のないところへ誘導するもの。この他に投射型制止式ジャマーなどが搭載されており、あきづき型は対潜戦の仕組みが充実しているのです。

なお、護衛艦「たかなみ」は過去に詳しく艦艇公開をレポートしてますので、ご覧になりたい場合はこちらをご覧ください。

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そうそう、今年も陸自の木更津基地からAH-1S コブラが来てました。映画「シン・ゴジラ」で活躍していましたねぇ。

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シン・ゴジラ」と言えば、空自のこれも忘れちゃいけないですよねぇ。ペーパークラフトF-2をサマーフェスタの会場で地本の方が配ってました。

以上、2016年の横須賀サマーフェスタの模様をお伝えいたしました。

練習艦「やまゆき」&呉基地

突然ですが大和ミュージアムに4Fがあるのをご存じですか?

通常の展示スペースは3Fまでなのですが、1F売店裏のエレベーターを使うと4Fに行くことが出来ます。そこは資料室やセミナースペース等があるのですが、そこのベランダから眺める呉港が素晴らしいのでオススメですよ。

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というわけで、呉基地の艦艇公開に参加してきましたのでレポしますね。

今回公開されたのは掃海母艦「ぶんご(464)」、、、、

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ではなくて、練習艦「やまゆき(3519)」です。

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もともとは護衛艦「はつゆき」型の8番艦として活躍した艦艇ですが、就役が1985年ともうすでに30年選手です。さすがにもう一線からは退いて「しまゆき」型練習艦の4番艦として再就役中という訳です。

船首しか写真に写せていないのは、掃海母艦「ぶんご」の隣に隠れるように係留されていて、桟橋からはこれくらいしか見えなかったからですね。

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まずは、桟橋から「ぶんご」を経由して「やまゆき」に乗り込みます。

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ちょうど「ぶんご」の後甲板から輸送艦「くにさき」が停泊しているのが見えました。「くにさき」の甲板上にはトラックが何台も並べられているのがわかります。熊本地震の救援用でしょうか?

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さて、「やまゆき」の甲板上まで来ました。練習艦とはいえ装備はやや旧式ながらも76mm単装砲やアスロック、ハープーン、シースパローなどなどおなじみの装備を満載してます。

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「やまゆき」を見学しながら隣の「ぶんご」の船体を観察していたのですが、上写真にあるように艦首部の絞り込みが美しいなぁ、と思いました。案の定、戦艦「大和」同様のバルバス・バウ採用してるんですね。

あと、下の写真は艦尾の部分ですが両脇が海面から浮いてるんですね。「うらが」型の掃海母艦は艦尾に門扉があり護衛艦とは構造が違うのですがそれと関係しているのかもデス。

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お隣の桟橋に停泊中の奥から「いせ(182)」「いなづま(105) 」「さみだれ(106)」。そして、右端にお尻だけ見えているのが「さざなみ(113)」です。

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見学を終えた帰り道、アレイからすこじま公園方面を見ると係留されている潜水艦を見ることが出来ます。なんというか、横須賀と違って呉の潜水艦係留は整然として壮観ですよね。手前は練習用潜水艦でしょうか?奥の方に音響測定艦「はりま(5202)」の姿も見えます。

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帰り道で見つけた呉造修補給所工作部展示室の入り口。自衛官は見学自由みたいですが、一般人はダメでしょうか?どうなんですか、明石さーん!

東京みなと祭り&掃海艦「つしま」

今年も東京みなと祭り開催中の晴海埠頭に行って参りました。

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東京消防庁消防船とヘリが繰り広げる「水のページェント」は毎度圧巻です!ご近所でこのイベント見に来ないのは相当損してますよー。

え?なんで写真がないのかって?それは私が望遠レンズ忘れたからです!(キッパリ

今回はいつもの公開船(練習船「海鷹丸」、測量船「海洋」、浚渫船「海竜」)に加えて、東京消防庁から消防艇「みやこどり」、さらに海上自衛隊から掃海艦「つしま」が参加していました。昨年は護衛艦「ゆうぎり」でしたね。

正直今年は海自からの参加は無理かなと思っていたのですが、ここで掃海艦「つしま」を持ってきたところにセンスを感じずにいられません。まぁ、たまたまなんでしょうがその理由は追々明かしていきましょう。

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掃海艦「つしま」はやえやま型掃海艦の2番艦で1993年に就役しています。

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名前の通り、機雷を除去する掃海を任務とする艦艇です。掃海任務を主とする艦艇は小さい順に「掃海管制艇」、「掃海艇」、「掃海艦」、「掃海母艦」の4つの艦種があります。掃海母艦はちょっと特殊なので割愛しますが、浅瀬の機雷除去を得意とするのが掃海管制艇と掃海艇、潜水艦用などに深海に敷設された機雷の除去を得意とする掃海艦と覚えておくと良いでしょう。

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上の写真の白いイルカみたいなモノは掃海時に使う器具

下の写真の黄色いのは機雷処分具S-7と呼ばれる無人潜航艇のようなモノ

機雷にはいろいろな種類があり、それに対応した器具を使うことで掃海を行うとのことでした

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艦橋内。他の護衛艦と比べると窓の面積大きめですよね。

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備え付けの20mm機関砲。機雷掃討時に直接浮上した機雷めがけて発砲して処分するそうです。

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最後になりますが、やえやま型掃海艦の最大の特徴は木製だということです。しかも、木造船としては世界最大級の船でもあります。

上の写真をよーく見ると、金属製の船では見られないようなヒビや木独特の凸凹などが見て取れます。

なぜ木造なのかというと、それは機雷に艦船の磁気を感知して爆発するものがあるからです。金属製の船だとどうしても運用していると磁気を帯びてしまいますが、木製であればそのリスクも少なくなるということです。

実はこの掃海艦「つしま」はこの6月に退役します。今回これが最後の「つしま」の艦艇公開だと話していました。

やえやま型掃海艦は3隻いるのですが、この「つしま」含め6月に同時に2隻退役することが決まっています。残り1隻の「はちじょう」が退役してしまうと、この規模の木造船は日本から無くなってしまいます。実はもう日本に大型の木造船を作れる技術がないのです。

最近の掃海艦はFRP(強化プラスチック)製になってしまったこともあり、大型木造船はロストテクノロジーになってしまった訳でなんとも残念。

この艦艇公開はそんな大型木造船「つしま」に乗れる最後のチャンスだったのです。

#1番艦の「やえやま」は6/1-2に横浜新港で艦艇公開しますね。木造船未見の方は是非

【FLEET WEEK 2015】艦艇公開@横須賀

横須賀で行われたFLEET WEEK 2015艦艇公開に行ってきました。

先週は横浜と木更津の会場を回りましたが、ラッキーなことに今年は観艦式に参加する海外艦も17日だけ横須賀で一般公開されることになったので今週に残しておいて正解でしたね。

17日の横須賀基地の艦艇配置はこんな感じでした。

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逸見岸壁にフランス海軍の「VENDEMIAIRE」とインド海軍の「SAHYADRI」。吉倉桟橋のY1に海自の「きりしま」「むらさめ」「あたご」、Y2に韓国から「DAEJOYOUNG」、Y3に一般公開されていませんでしたが「くらま」「おおなみ」「いかづち」、Y4にオーストラリア海軍の「STUART」が係留されていました。

なので、今日だけで7隻の艦艇見学が出来ます。こりゃすごいや。

以上、これより横須賀海域へ侵攻開始します。

■VENDEMIAIRE(フランス)

フランス海軍所属フロレアル級フリーゲート艦の5番艦「ヴァンデミエール(VENDEMIAIRE)」です。

Wikiで調べてみたらすでに日本には何度か来航しているようで、アジア諸国とも関わりの深い艦艇なんですね。

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公開当日この船だけが艦内見学が可能でしたので艦橋に上ることが出来ました。

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ヴァンデミエール艦橋内部の写真ですが、思ったより狭くて特に日本の艦艇の艦橋よりも前後の幅がなくちょっと窮屈な感じ。シンプルな計器類と操作系の配置にエスプリを感じますね。

女性の乗組員さんが多いのか艦内で何人かお見かけしました。お美しい方ばかりで流石フランス海軍ですね(え?)

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面白いな、と思ったのは上の写真のように艦の外側の至る所に「標語」のようなものが打ち付けてあるんです。写真では「VALEUR」と英語で言うValueのフランス語が書かれています。砲塔には「TE PARI」(あなたに賭けます、と言う意味?)とあってなかなか深いです。

■ SAHYADRI(インド)

インド海軍のシヴァリク級フリーゲート艦の3番艦「サヒャディ(SAHYADRI)」です。就役が2012年と最新鋭の艦艇を派遣してきましたよ。インドは気合い入ってますね。

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この船、Wikiみてビックリしたのですが、起工が2003年、進水が2005年、なんと公試と就役が2012年と7年も艤装してたのか?という不思議な船です。インド人もびっくりですね。

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兵装に珍しさがありましたね。主砲はオート・メラーラの76mm単装砲なのですが、対空ミサイルや対潜ミサイルは全てロシア製なんですね。

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上の写真はRBU-6000対潜ロケット発射機です。ロシアの兵装ですよ。ちょっと面白い形してます。

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この手の艦ではよく自国のアピールの場を儲けている場合があって、このインド艦艇も格納庫がインド仕様になっていました。

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では、逸見岸壁に停泊の2隻を見たので、これから吉倉岸壁へ移動です

■きりしま・むらさめ・あたご

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日本の誇る護衛艦三人娘をおしりから撮影。こんごう型護衛艦「きりしま」とあたご型護衛艦「あたご」は同じイージス艦ですが後部の形状の違いに注目。

今回は3隻とも甲板上のみの公開のため、すでに以前レポ済みの「きりしま」「むらさめ」は割愛。今回は「あたご」特集です。

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自衛隊公式の新艦娘ですか?

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「あたご」は舞鶴が定係港の艦艇ですが、横須賀でイベントがあると結構来ますよね。その割を食う形で同じイージス艦の「みょうこう」が舞鶴でお留守番をいつもやっているイメージです。

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観艦式の概要ですって!(ぐぬぬ、、)

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ヘリ格納庫内ではいろいろな催しが行われていましたよ。ロープ結びとか特殊な装備の試着とか。まぁ、前出の絵といい、愛宕といいこの船に絶対好きな人いるよね(何がとは言わない)。

しまった、「あたご」の魅力を全然レポできていないぞ、、、

■ DAEJOYOUNG(韓国)

韓国海軍の李舜臣駆逐艦の3番艦「デ・ジョヨン(大祚栄・DAEJOYOUNG)」です。なんと李舜臣級ですよ!日本だったら島津義弘東郷平八郎級とか?

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艦内は撮影禁止とか言われたので甲板上の写真のみです。とはいえ、艦内で見たのは展示されていた写真くらいですけどねぇ。

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側面から見ると素っ気ないのはステルス性向上のためですよね。先のインド海軍のサヒャディも同じように両舷側ともにほぼ壁です。

■ STUART(オーストラリア)

続いてオーストラリア海軍所属アンザック級フリーゲート艦の4番艦「スチュアート(STUART)」です。

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良い意味で「一昔前の野暮ったさ」がある艦艇です。良い味出してます。

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やはりオーストラリア艦艇だけあってカンガルーがいたる所で出てきます。

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格納庫内。前甲板から後甲板への通路としてコースになっていました。ヘリ甲板で艦載ヘリを公開していました。

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艦載ヘリの展示の様子。すいません、ヘリに詳しくないので機種等分かりません。ヘリの後部にもカンガルーが描かれていました。

以上、計7隻のレポです。

今回はとても見応えがある艦艇公開でした。どの国の船を見ても、そのお国柄が出るのはとても面白かったです。

心残りは明日の観艦式に参加できないこと、、、(ぐぬぬ

【FLEET WEEK 2015】艦艇公開@木更津

横浜に続いて、木更津編です。

意外と近いんですよ、横浜と木更津って。クルマだとアクアライン使えば1時間も掛かりません。ということで、車をかっ飛ばして木更津へ。

海風が強く吹き付ける木更津では護衛艦「こんごう」「ちょうかい」試験艦「あすか」の3隻が艦艇公開を行っていました。正直な話、過去の艦艇公開で最も充実した内容だったと言っても良いと思います。

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本日のベストショット。左から「あすか(6102)」「ちょうかい(176)」「こんごう(173)」。艦艇公開もこの順番で見学していきます。

試験艦「あすか」

要は旧海軍の軽巡「夕張」みたいな艦ですよ。新規に開発・導入予定の兵装や装備をまずは「あすか」に搭載して開発・テストを行い、順次護衛艦などに装備させていくのです。

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「あすか」の艦橋内部。他の新型護衛艦と比較するとかなりシンプル。あ、もちろん、艦長席には座ってきましたよ。

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覆われているので確認できませんが、OPS-XXとあるのでレーダー表示画面だと思われます。試験中の最新レーダーで、それはスゴいのかもしれませんが。

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なにやらやたら目出度い「あすか」の格納庫内。自衛隊の活動に関する写真展示と奥でスタンプコーナーやってました。

という訳で、「あすか」は以上。次は隣の船「ちょうかい」に移動します。

護衛艦「ちょうかい」

言わずと知れた「こんごう」型護衛艦4番艦ですよ。いわゆるイージス艦ですよね。

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艦内に入ってすぐのところにあるこのマーク。これは2008年の弾道弾迎撃演習の時のものですね。「こんごう」型の4隻のイージス艦は弾道ミサイル撃墜能力(BMD能力)を持った護衛艦です。これで某国が弾道ミサイルを撃ってきても安心ですね。

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戦闘態勢表示盤って、なんだかアツいですね。それぞれの兵装や装備の状況を知らせるのでしょうが、"THREAT"のところでどの兵器からの脅威なのか分かるようにしてあるのがいいですね。

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”速力通信器”はエンジンの出力を操縦室に指示するシステムですね。操縦室は後で「こんごう」の所で出てきます。こういう計器好きなんですよねー。最大戦速とか意味なく憧れます。

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「ちょうかい」の艦橋から隣の「こんごう」の艦橋を覗いてみる。SPY-1Dレーダー大きいですね。「ちょうかい」で艦橋内部を見た後は、「こんごう」で船内を見ることになります。では、「こんごう」に移動しましょう。

護衛艦「こんごう」

横須賀カレーGPの時にも見学させていただきましたが、今回は「こんごう」の結構ディープなところまで開放しているみたいですので、早速見ていきましょう。

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「こんごう」の艦内神社です。下の説明書きに葛木神社とあるので、「こんごう」の由来である金剛山葛木神社がお祭りされているのですね。あれ?先代とは違うのですね。

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ここが「ちょうかい」の所でも出てきた操縦室の内部です。これは機関の計器で、ここで操作して機関の出力を調節するようです。こういう計器類は見てるだけでマジヤバイって。

下の写真の速力表示がたまらんですね。ちなみに、最大戦速とか一杯とか滅多にすることはないそうです。

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こういう計器見るとボタンを押したくなってきますよね。まぁ、勝手には押せないようになってますが。

操縦室と言うだけあって、艦の「船としての」中枢部分ですよね。ここで機関に関していろいろお話を聞かせて貰ったので楽しかったです。

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食堂です。思ったより広くて快適そう。壁に「こんごう」に関する掲示がされていました。当然、初代と先代「金剛」についても。ヘンダーソン飛行場砲撃は特に最近著名になりましたよね。某ゲームのおかげで。

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本日のメニュー。焼魚って秋刀魚だったら面白いのですが。

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こんごう屋って。なかなか良心的価格。

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おぉ、これが噂の艦内理容室ですか。営業中?

というわけで、木更津での艦艇公開レポは以上になります。個人的にはイージス艦の内部をよく知ることが出来て意義深くとても面白かったです。

では、「あすか」の艦尾から強風に煽られる自衛艦旗を見ながらさようなら〜

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