矢口映画のファンではありますが、正直ここ数作の「成し遂げ系青春映画」で大成功してきただけに、監督にとっては新たなチャレンジとも言える飛行機モノの映画で成功できるのか期待半分・不安半分で見に行ってきました。
いやはや鑑賞後の今となれば恥ずかしいくらいの杞憂でしたね。エピソード満載で途中飽きることなく鑑賞可能。
飛行機モノの映画といえば今まではサスペンスなどのシリアスな映画か、スペクタクルなアクションモノになりがちでしたがそのどちらでもない、どちらかというと飛行機・飛行場関係者の人間ドラマになっているのが良かったですね。
一便のフライトにこれだけの人が関わっている、というのが登場人物の多さから伺えると思います。パイロットやキャビンアテンダントの搭乗員から整備士や受付のカウンターのお姉さん、運行を裏方で操るバックオフィスの人々から管制塔まで様々な役職の人が出てきます。
職場観察ムービーというのか、裏方の悪戦苦闘や人間模様など見ていて「へー」と頷くこと請け合いです。コレ見た後は空港関係者を見る目も変わってくると言うモノです。
キャビンアテンダントや空港関係者の「接客業としての苦労」を見ていて、花形とも思える職業の裏の苦労は同じ社会人としてシンパシーを感じちゃいます。ワガママな客ってホント扱いが大変ですよねw
さすがに感動の涙はこの映画にはありませんでしたが、働いている人であれば日々感じている苦労や喜びなど意外と何処で働いていても変わらないのだということに気づかされました。
ウォーターボーイズやスウィングガールズで映画から元気をもらいましたが、この映画からもバッチリいただきました。この映画を見てしまったら飛行機に乗るときにキャビンアテンダントさんやチェックインカウンターのお姉さんに下手なクレームなんか付けられなくなってしまいますよw
飾らないながらも丁寧な演出と綿密なリサーチ、派手さはないけど役柄をしっかりこなす堅実な配役、矢口映画では当然のクオリティーですが改めて見るとホントレベルが高いことやってるな、と思えてきます。この秋超お勧めの映画でしょう、是非映画館で鑑賞してください!!