Mac向けのApple SiliconであるM1チップを搭載したMacBook Air、MacBook Pro 13"、Mac miniが発売され、その性能に驚くレポートがいろいろなところからリリースされていますね。
MacBook Air(2020)のIntelプロセッサ内蔵モデルでこの文章書いてますが、正直羨ましくなってきました。Final Cut Proで4K動画編集が余裕で出来るようになってるなんて、、、ほ、欲しい、、、。
長年Macを使っていますのでCPUの移行を経験するのは実は初めてではありません。歳がばれますがモトローラの68Kを搭載していた頃からMacを使っているので、68K⇒PowerPC、PowerPC⇒Intel、そして今回のIntel⇒Apple Siliconと3回目の移行を目の当たりにしているところです。
今回の移行もいろいろ言われていますが、過去のグダグダ加減を知っている者からするとだいぶスムースな移行なのではないでしょうか?移行期に細かい不具合やアプリが動作するしない問題は当然出てくるので、気になる人は1年くらいは待った方が良いですよ。
以前は不具合上等でみんな新製品に突っ込んでいたものですけどね。そんな不具合をねじ伏せて使うことに喜びを感じていた時代がありました。Macがいかに「一般的なもの」になってしまったのかということですね。
さて、本題のApple Silicon搭載Macは世界を変えることができるのかですが、私はその可能性は大きいと見ます。
これは完全にIntelの責任ですが、薄型のノートPCでは重い処理は出来ないというイメージが大きいと思います。実際そうですし、大きな画像や映像を扱うには発熱量が大きい高性能なCPUが必要だったし、それを薄いノートPCに積むのは制約があり難しかった。
しかし、M1チップの登場でそうでは無くなりました。省電力で発熱が少なく高性能なSoC(System on Chip)が登場することによってMacBook Airのようなエントリモデルの薄型ノートPCでも4K動画を快適に編集出来るようになり、今までは高価なPCが必要だった映像編集の世界もその裾野が広がっていくことは間違いありません。
さらに、高性能化の恩恵として「出来ることが増える」があります。
M1チップには機械学習のパフォーマンスを向上させる16基のNeural Engineを搭載しています。
例としてPhotoshopはAdobe SenseiというAIや機械学習を利用した機能を使用して、今まで手間が掛かっていた塗りつぶし処理や切り抜き処理などを簡単かつ高速に行うことが出来るようになっています。M1チップによりさらに複雑な処理が高速で出来るようになることにより、今まで職人技だった作業がスキルの無い人でも簡単にできるようになったりできるわけです。
パソコンなんて所詮道具。その道具がどれだけ我々を進歩させることが出来るのか。そこにタブレットやスマートフォンに押され気味のパソコンの活路がある気がします。
まさに、M1チップのあり方にAppleのこれからのMacの方向性を垣間見ることが出来るような気がしてなりません。これぞMacの"The computer for the rest of us"の哲学だと思うのです。