今回はMacに接続して使用するDAC(Digital Analog Converter)& HPA(Headphone Amplifier)の話です。
ヘッドホンはAKG K121 STUDIOをいつもMac miniに挿して使っていました。こやつは値段の割にインピーダンスは55Ω、感度88dbと能率は低めなんで、いつかはHPA必要かなと思ってました。
そこで音質改善も兼ねてヘッドホンアンプをずっと探していたのですが、やっと「これは!」という製品に巡り会えたのでレポりたいと思います。
それがRASTEME UDAC32Rです。
そもそも「ラステーム」という聞きなれないメーカーの製品なのですが、れっきとした日本メーカーの日本製製品で、ホームページを見たら新潟にあるメーカーさんなのですね。
機器は見るからに作りがしっかりしており、なんというか「細かいところまできちんと考えられて作られているな」というのが感じられますね。端子類や付属のUSBケーブル、正面の有機ELディスプレイとボリュームのツマミなどにもクオリティの高さが伺えます。
総じて安っぽさを感じさせず、さすがメイドインジャパンって感じです。3万円以内で購入できるハイレゾDAC&HPAとしてはかなり良い物だと思います。
最近のMacであれば付属のUSBケーブルを接続するだけで使用可能なのでとても簡単。ハイレゾ再生はまだしてないですが、設定としてはUSBから192kHz/24bit出力で安定して使えてますね。
で、肝心の音質ですが、出力される音は非常にフラットかつ上品ですね。Macの端子とヘッドホンを直接接続した場合と比べて、明らかに「音の質」が変わります。
Mac miniのヘッドホン端子から出力されるiTunesの音は、元気はいいんだけど荒削りでザラッとした感じなのですが、UDAC32Rを通すことで音の解像度と密度が高くなって細部のディテールがはっきりするのがわかります。抽象的に言うと音がクリアになってキレが出る感じ。
特に今までゴチャッと鳴っていたところが、綺麗に分解されてそこで楽器が何を演奏しているのかがちゃんとわかりますね。音の輪郭がちゃんと分かるようになるのは素晴らしいです。
再生される音も全体的に高中低音域がバランスよくフラットな出方をするので、長く聞いていても聞き疲れしないのもいいですね。この点私好みで非常に良いですが、人によっては大人しい鳴り方だと思う人もいるかもしれないですね。
もちろん、YouTubeなどの動画などでも効果は発揮されるわけで、Mac/PCの全体的な音質改善という意味でも有効なのは言うまでもないです。
ま、これでK121 STUDIOもきちんと本領発揮できるようになってメデタシめでたし。おっと、これでK702への浮気を考えてしまったのはここだけの秘密。
【おまけ】
その後、ハイレゾ音源のサンプルをダウンロードしたりしていくつか聞いてみた。その感想を恒例の箇条書きでお送りいたします。
・確かにいい音で音楽は聞けるけど録音の粗も目立つ
・提供されているハイレゾ音源の演者とか内容が微妙すぎる
・正直言って高い金出して再生環境揃えるほどのものじゃない。音楽の良し悪しを決めるのは音質だけじゃない。解像度の高いテレビ買っても、写すコンテンツが無いなら意味ないのと同じ。音じゃなくて音楽を聞け!
【さらにおまけ】2013/10/12 update
あらあら、ラステーム社倒産しちゃったんですか?残念ですね。
「日本の中小企業の底力」を垣間見せた製品だったのに。。。できれば製品を何処かが引き取って開発継続してくれればいいんだけど難しいかな。