そういえば、ツーリングや車のインプレ記事は書いておきながら、肝心の我がST3のインプレを書くのを忘れていました。というわけでここらで一発書いておきましょうか。
このST3、ドカ乗りの間でも知る人ぞ知るバイクです。DUCATIマガジンでも滅多に特集されず、ましてや普通にバイクに詳しい人でも「へー、ドカもそんなバイク出してたんだ」と言われる始末。やっぱりドカといえばSuper BikeやMonster方面が有名なので中々お仲間に出くわすこともありません。個人的にはそれを狙っての購入なのでデメリットだとは思っていないのですが。
エンジンは水冷L型2気筒デスモドロミック3バルブの992cc。パワー的には102ps/8750rpm、トルクは9.5kg/7250rpm。2004年モデルのスペックなので現行モデルとは若干違うかもしれません。この、水冷ってのと3バルブってのがST3のユニークなところでこのエンジンはST3にしか搭載されていません。エンジン使い回しが得意のドカが珍しいことです。
明らかにトルク型のエンジンで下の回転から豊かなトルクで引っ張っていく感じですね。絶対的な速さは感じないですが、常に余裕のあるライディングができますんで高速スポーツツアラーとしてのエンジン性能は合格だと思います。6速4000rpmで100km/h overのスピードが出ます。高速では余裕ですね。
正直このバイクは「高速を使って郊外に遠出をする人。市街地にはあまり出ない。」というお方以外にはオススメできません。価格.comで通勤用途も考慮して買ったなどという人がいましたが、この人は試乗とかしなかったのかのでしょうか?ドカのバイクの特性を知らなすぎです。2気筒エンジンなので3000rpm以下は使い物にならず、さらに重い乾式クラッチで半クラしながら渋滞をそろりそろり進むのははっきり言って拷問ですからね。(最近のモデルは湿式になって軽くなったらしいけど)
でも、ひとたび高速道路やワインディングに舞台が移るとまさに「水を得た魚」。高速ではフルカウルの防風で疲労は少ないし、安定性も抜群。ワインディングではさすがドカ。逆に2気筒エンジンのメリットで倒しこみがやりやすくひらひら舞うようにコーナーを抜けていきます。並列4気筒エンジン搭載車ではこうはいかないですね。
国産車のバイクってあまり欠点のない優等生バイクが多いけど、こういう得意不得意がはっきりしているバイクもそこのところをきちんと理解しながら乗れば意外と悪くないですよ。燃費も一般道で15km/lくらい、高速で20km/lくらいでるのでそんな悪くないですし、上に書いたように「水を得た時」はライダーを間違いなくアドレナリン全開状態まで持って行きますから。
続く